ひのきのぼうの沼日記

そう、人生は沼だらけ

滝沢歌舞伎ZERO2022~和のエンターテインメントの追求~

春の踊りはよーいやさー。

 

今年も滝沢歌舞伎の季節がやってきました。

一介の歌舞伎ヲタク(別名・松竹の犬)が、滝沢歌舞伎ZEROでSnow Manにハマり、今では立派なファンになり果て、2022年も滝沢歌舞伎で春の訪れを感じるようになりました。

Snow Manファンとして心躍らせつつ、そして歌舞伎ファンとして冷静な心を持って、今年も新橋演舞場へ足を運びました。

 

今回の滝沢歌舞伎ZERO2022は、過去の滝沢歌舞伎ZEROと比べても、

Snow Manファンの目線】で見た時と、

【歌舞伎をはじめとする日本文化ファンの目線】で見た時で、

かなりのギャップを持つ舞台だと思いました。

 

※2回目の観劇を終え、私の認識不足だったと思ったところや、再発見したことを追記しました(以下、赤字は5/16追記)

 

 

 

Snow Manファンとしての目線

 

大変満足感が高かったです。

まず、今年は全体的に大きなリニューアルを加えてきたというのが、第一印象。

滝沢さんが作り上げた滝沢歌舞伎という土台は継承しつつ、Snow Man色を強く前面に打ち出してきたなと。

今までは「滝沢歌舞伎の継承」が大きなテーマで、そこに挑む9人が見どころといった感じでしたが、今回ようやくSnow Manが主役の滝沢歌舞伎が固まってきと感じました。

Snow Man自身も4年目となり、芝居やパフォーマンスのテンポの良さから、ガムシャラさだけではない精神的余裕が伝わってきます。

またローラースケートが投入されたり、ひとつひとつの演目の魅せ方をとっても、海外公演や大箱公演を見据えた演出に変更されているように感じます。

 

第一部は、彼らのダンス・パフォーマンス力が余すところなく堪能できます。

新曲も肩ひじ張りすぎない、今のSnow Manだからこそ映える楽曲でした。

第二部の鼠小僧は、お話のバランス的にもう少し官兵衛たちの残虐さを見せても良かったかなとも思いましたが、それでもまとまっていて、今の鼠小僧の完成形を見れたと思います。

逆に言うと、5年目を一区切りぐらいで現状のニ代目鼠小僧継承物語から一歩進めてもいいかもしれません。

Snow Manがあと何年滝沢歌舞伎に立ち続けるかわかりませんが、

Snow Manの次を担う子たちがどんなお話を作ればいいのかわからなくないですか?

(鼠小僧継承物語の継承?)

 

 

歌舞伎ファンとしての目線

 

正直【和のエンターテインメント】と銘打つ割りに、和の要素が少なくなった印象を受けました。

ダンスだったりアクロバット浮遊だったり殺陣だったり、全体的な演目配分はそこまで大きく変わっていないと思うので、おそらく歌舞伎パートの変更が大きな要因ではないかと。

以前であれば舞踊&五右衛門を2チームに分かれての披露の後に、総踊りでしたが、

今回は9人全員出演の演目を2本という構成。

大海原を背景に大捕物が組み込まれた『海』という演目と、連獅子モチーフの毛振りが織り込まれた『花鳥風月』です。

 

まず驚いたのが、歌舞伎パート前に番頭さんより「今回の歌舞伎には筋がなくお客さん自身の解釈で」と案内があったこと。

いやいやいや、それって演じ手的にも観客的にもかなりハードルが高いと思うんですけど!

『海』に関しては浄瑠璃などの唄もなし。

日本舞踊のプロが踊るのであれば唄なしでも背景が見えるかもしれないけど、

そうでないと筋なし唄なしはきついかも…。

おそらく大歌舞伎や日本舞踊を見慣れた人間の方が戸惑うかもしれません。

観客をある程度一定の方向に誘導してあげることも親切だと思います。

そうそう、俊寛好きの自分は海のセットを見て「おっ俊寛!」とちょっとテンションが上がりました。

 

そして『花鳥風月』。

「連獅子をモチーフにした毛振りを織り込んだ舞踊」を花鳥風月というJPOPをバックに踊ります。

まぁモチーフだから…あくまでモチーフだから……ですけど、

連獅子という名前を持ち出すのであれば、連獅子単体で披露すべきだったと思うのです。

例えば、

連獅子の前シテは番頭さんの説明で済ませ(本当は連獅子は前シテこそ面白い)、

後シテのみ1,2人で大歌舞伎の連獅子になるべく近い形で披露し、

その後全員で花鳥風月で総踊り、

にしてみては。

岩本さん、宮舘さんあたりであれば連獅子にチャレンジできるポテンシャルはあるはずです。

毛振りだけが連獅子ではないし、毛振りだけ引っこ抜いてやるっていうのは連獅子の面白さを他に置いてきたと言っても過言ではないぐらい、大変勿体ない。

また連獅子の音楽が洋な分、結果的に第一部全体で和の要素が引かれたように見えてしまっていました。

【海⇒連獅子⇒花鳥風月で総踊り】にすれば和成分を間引くことなく出来たのではと思いました。

おそらく海外や大箱での公演前提で、お芝居成分を少なくしぱっと見の鮮やかさで目を引く演出にしたのでしょうが、

それはそれ、これはこれで、

新橋演舞場では新橋演舞場に合った形で披露してほしかった…。

 

そうそう、毛振り自体は体格的な得意不得意あれど、初日のワイドショーに比べたらそんなに危うさ感じなかったかな。

きっとメンバーも多忙な日々でお稽古の時間を取ることも一苦労でしょうに、さすがの対応能力です。

対応能力に秀でた彼らだからこそもっと出来ると期待してしまうのですが。

 

滝沢歌舞伎は大歌舞伎とは別の、ひとつの地歌舞伎としてこれからも続いていくでしょう。

歴史が続いていくからこそ今はまだ勇み足にならず、丁寧に大歌舞伎に挑むという軸足は動かさずにいてほしいのです。

型があるから型破り、型がなければ形無し。

一朝一夕に身につくものではないけれど、きっと挑み磨き続ける姿勢こそが滝沢歌舞伎

大味に惑わされずに、一歩一歩踏み固めながら技を磨いていくことが、きっと滝沢歌舞伎の未来に結びついていくと思います。

 

 

やんややんや外野が騒がせていただきましたが、

改めてSnow Manのポテンシャルの高さを再確認できましたし、

彼らの持つ輝きに普段穢れた下界に住まうアラサーは浄化されました。

 

 

最後に、各キャスト毎に気になったところをメモ。

 

各キャストについて

 

  • 岩本照

9人で立つときも、一人で立つときも、ぶれない凛とした芯が素晴らしい。

これは他メンバーへのマイナス評価でも何でもなく、ただの好奇心的な感想として聞いてほしいんですけど、

一度、主演岩本照の滝沢歌舞伎が見てみたい。

ただ腹筋太鼓ではあまりに涼しい顔しているので、彼だけ特別メニューを課すといいでしょう。

いつか蘭平物狂のような梯子乗りやってほしいな…

 

  • 深澤辰哉

褒めたい。

私が観劇した日は、見入るタイプのお客さんが多かったらしく、おそらく客席がリアクションを取ることに少し躊躇していた気がするのですが…

それを解したのが深澤さん。

化粧の時とお丸の時に、客席の空気を引っ張り上げました。

本当にこういう役割って難しくてね、大仕事をやり遂げた深澤さんに大きな拍手を送ります。

 

  • ラウール

こんなに柔らかなパフォーマンスをする子だった!?

パフォーマンスだけでなく表情にまで柔らかさが出てきていて、人としての深みが増した気がします。

また以蔵のお芝居も地声に落ち着いてきて、無理なく耳に入ります。

思春期に少年から大人に変わる~♪と、壊れかけのRadioを地で行くような存在です。

あとあまりの足の長さに、腹筋太鼓では深刻な足余りが発生しております。

そうそう風を吹かせた演出部に金一封を差し上げたい。

さらに以蔵のお芝居が良くなっていて衝撃。

前回の独白シーンでは台詞が歌いそうになってしまうところを、今回は見事な芝居でした。

声の置き方も素晴らしかった。

あとWITH LOVE衣装で髪が長いラウールくんはベルばらのアンドレでした。

 

いや、エンドやん。

ほぼエンドやん。

あれか、エンドは渡辺さんで、渡辺さんは銀さんだから、エンドは銀さんなのか(混沌)

自然体が彼の一番の魅力だというのがよくわかります。

花道に腰掛けるラウールさんと、花道に寝転がる渡辺さんのサイズ感の違いが面白かったです。

お客さんが自分に求めていることとか、自分が一番魅力的に見える姿をとても理解している人だと思う。

「かわいい」が売れる武器だとちゃんと理解している人だと改めて思いました。

 

私が見た回は髪型がしっとりさらさらしていて、一瞬誰だかわからずに「ジュニアの子かな~」と思ってしまいました。

あと多分阿部さんだと思うんだけど(化粧で確信が持てない)、毛振りが上手いです。

前回殺陣も上手かったイメージがあるので、体幹がしっかりしているのだと思います。

二部でのびのびお芝居している様子は、いちいちかわいい。

毛振り上手いのやっぱり阿部さんでした。

クライマックスに向けて回すスピードを上げていく中でも、おそらく習ったことに忠実に毛を振っていたと思います。

またその手前の海でも型が綺麗だったので、おそらく器用ではないかもしれないけど、習ったことをきちんと反復できる人だと思います。

 

褒めたいそのニ。

ひらりと桜からずっと表情が素晴らしかった!

舞台に立つ人間としての意識が表情にまで現れていたと思います。

また歌舞伎パートでの下半身が素晴らしい。

飛び方と引っ込むときの走り方がとても歌舞伎で、研究熱心さが伝わってきました。

各所で鍛えられたからか、とてもバラエティの芝居が上手い。

1年目より2年目、2年目より3年目…今が一番お芝居のびのびしていて素敵です。

外部の舞台に出てほしいですね。

 

お芝居が抜群に上手くなっていました!

前回まではまだまだ半兵衛のキャラクターに隙間があると感じていましたが、

今回はちょうど半兵衛のキャラクターの枠に目黒さんがガチっとハマったというか…

見ていてすごく気持ち良い半兵衛です。

周りのお芝居とのバランスもめちゃくちゃ良くなってて、驚きました。

 

パフォ―マスから精神的余裕を大いに感じました。

でもそれと一緒に彼の優しさが出てしまったかも。

もっと前に出ていい。もっとガツガツしていいよ。

演出部の皆さん、黒影組の残虐さが出るシーンを入れれば、もっと彼の良さが出るし、お芝居としての奥行も出ると思います。

反省。私、なにもわかってなかったです。

舞台はナマもの。

各メンバー、自分の中で毎回いろんな課題を立てて臨んでいることと思います。

おそらく向井さんは、その中でも特に幅をつけてお芝居を楽しんでいるんじゃないでしょうか。

前回は目に見えて違った官兵衛を見せてくれていて、「演技が上手い人の神々の遊び」みたいなことしてるなと感心してしまいました。

 

つくづくアクロバット出来てダンス踊れて運動神経悪いのが不思議。

宮舘さんに続き、こんなに空中曲芸出来る人間が、同じグループに二人もいるジャニーズの層の厚さってすごいですね。

女方で花道から出てくるとき、お茶汲み人形かと思うぐらい顔小さくてかわいかったです。

提案なんですけど、和の要素を補完するためにも、佐久間さんは『操り三番叟』にチャレンジしてみてはいかがでしょうか(人形遣いは阿部さんで)。

 

  • IMPACTors

相変わらず佐藤新くんは虎者といい単独行動させられがちである。

目黒さんデザインの衣装を纏った影山くんはウルトラマンの防衛隊に居そう。

前回より何十倍もパフォーマンスに自信が漲っていて、グループとして大きくなったと感じました。

そしてなにより、お疲れ様です。

めっちゃ働きます。休みなく働きます。本当にお疲れ様です。

2回目見てもやっぱりめちゃくちゃ動いてた。本当にお疲れ様です。

 

 

 

和要素の補完という点では、義経弁慶の五條大橋を復活させてもいいかもしれないですね。

林翔太さんの『時の架け橋』が衝撃だったので、あのレベルで番頭も務められて歌える子が出てくれば!

あっでも今義経やると、鎌倉殿のバーサーカー義経の印象が強すぎるか~…

 

和の要素が少なくなったという印象について、もう一つ。

九剣士あらため三剣士?

あのパートが「殺陣×歌」の演目になったことも一つ大きいかなと感じました。

個人的には人数減らしても良いとは思うのですが、歌わない方が殺陣の緊張感や、日本の殺陣らしさは表現できるのかなと思います。

加えて照明を使った演出が豊富だったので、そうなると日本の殺陣の印象とは離れていってしまう気がします。

もしくは「殺陣×歌」を軸に置くのであれば、パフォーマンスの最後の方に音楽を絞って、『戸板倒し』を復活させてはいかがでしょうか。

ギュッと空気が絞まるような演出が加わると、序盤から和の要素を濃く感じることのできる演目になると思いました。

 

虎者NINJAPAN2021~ショーで生きる7人~

11月12日放送の少年倶楽部Travis JapanとIMPACTorsが『千年メドレー』をパフォーマンスしていましたね。

実は一週間ほど前に新橋演舞場に、その千年メドレーも披露している『虎者NINJAPAN2021』を見に行きました。

感想を書こう書こうと思いつつ…自分の中での評価が難しい舞台だったので書くべきか悩んでいましたが、少クラのパフォーマンスを見てやはり書こう、書きたいと思った次第で筆を執ります。

 

虎者は去年の配信も運良く当たり、ギガオーバーで最悪な状況ながらなんとか見れたので内容は予習済み。ただ舞台全体、あんまり印象に残っていない…当時の日記を読み返してみてもあんまり覚えてない…(ゴメンナサイ)

ということで、ほぼ初虎者な気分で、初ナマTravis Japanを拝見しました。

 

虎者は一幕目がお芝居『虎者』、二幕目がショータイムという作り。

 

一幕目のお芝居については、「ジャニーズ舞台だな」というのが正直なところ。

ストーリーは、怒涛の展開で考えるな感じろ!です。

そういう意味ではめっちゃ傾いて(カブイテ)いるので、滝沢歌舞伎より歌舞伎っぽいとも言えます。

あとシアターGロッソで見たヒーローショーに雰囲気が近いかも。

トランポリンは生でこそ体感できる迫力があり一見の価値ありです。

トランポリンコーナーみたいに区切られていたので、もう少しお芝居の中心に寄せて行けると自然に見れるかもしれないですね。

またお芝居ではIMPACTorsのセンスが光っていたイメージ。

滝沢歌舞伎といい虎者といい、佐藤新くんは単独行動をさせられがち(笑)

と、一幕目に関しては色々と言いたいことはあるけど、内容について触れることになるのでこれ以上は書きません。

 

語りたいのが、二幕目のショータイムです。

正直、このショータイムだけでチケット代の元は取れます。いや、チケット代の倍出してもいい。

ジャニーズの舞台は滝沢歌舞伎ZERO・少年たち・虎者と見てきましたが、ショータイムだけの充実度とクオリティは虎者が群を抜いていました。

滝沢歌舞伎は腹筋太鼓や歌舞伎があり純粋な歌とダンスは少ないし、少年たちもショータイムがそこまで長くなかった気もするので、一概に比較できませんが…。歌とダンスのショーを楽しむという点では、虎者が一番なのではないでしょうか。

 

彼らはアイドルなので、きっとファンを楽しませるライブはお手の物でしょう。

でもライブではなくショーをここまで観せられるグループだったのかと本当に驚きました。

映像でも上手いのは十分伝わってきていましたが、その印象以上にここまでのパフォーマンス力を持っているグループだったとは。

 

どのアーティストも生に勝るものはないと思いますが、

Travis Japanは特にナマで見てこそ生きるアーティストだと思います。

 

もちろんテレビもテレビで素晴らしいです。

しかし文明の利器カメラによって繊細な表情や普段見えないアングルからの映像を見ることはできますが、Travis Japanのパフォーマンスは肉眼で俯瞰で見ることによってこそ輝くのではないでしょうか。

個々の意識まで一糸乱れぬダンスはとても幾何学的で、しかし少しだけ視点を絞るとそれぞれのカラーがしっかりあって、万華鏡を覗いているよう。

各曲の演出も、歌の世界観は大事にしながらTravis Japanのパフォーマンスを殺さないもので素晴らしかった。

本当にアイドルのレベルではない、ミュージカルや宝塚のレビューに近い印象です。

コロコロ視点が変わるカメラにはこのパフォーマンスは追いきれないと思います。大雑把とフォーカスを行き来できる人間の目って素晴らしい。

 

そんな素晴らしいショータイムで、IMPACTors含め全員素晴らしかったのですが、一番目が行ったのが松田元太くん。

ファンの方々ゴメンナサイ。

正直今までテレビで拝見してて特段目が行くということはなかったのですが、この子はすごい。

終演後にも思わずつぶやいたほど↓

 

 

入所前にダンス経験がないからか踊りにクセがなく、しかし動きは固くなくしなやか。

とくに手の角度や足の振り上げる速度・角度・強さが丁寧で、背筋か体幹がしっかりしているのか舞台パフォーマンスに相応しい立ち姿。

私は元祖千年メドレーを見てはいないけど、おそらく基本に一番近い踊りをしているのではないかと推察できます。

彼自身、振り入れの際などの踊りを見る目がいいのではないでしょうか。

千年メドレーのようなクラシカルなダンスにおいては、実はジュニアの中でもトップレベルに上手いんじゃないかな…。

センターの宮近海斗くんとのパフォーマンスとの比較も楽しい。

彼が裏センターとしてもう少し前に出てきたら、Travis Japanのパフォーマンスはさらに色んな表情が出てくるのではとも思います。

テレビを見ているとやんちゃなイメージがあったので、めちゃくちゃ真面目に誠実にパフォーマンスする子だったんだ…と新しい発見でした。

 

もう一人、私の印象に残ったのが川島如恵留くん。

ダンスもアクロバットも素晴らしかったのですが、印象的なのが視線。

彼のパフォーマンスって背景に大階段が見えるじゃないですか。(褒めてる)

その要因のひとつが視線だとわかりました。

彼ってめちゃくちゃ上の方の席まで視線を配るんですね。

むしろ新橋演舞場の3階よりさらに遠くまで見えてるんじゃないかってぐらいの、演舞場のキャパを超える視線。

奥の一人まで逃さないというパフォーマーとしての矜持みたいなものを感じました。

 

そしてそして、ショータイムからのエンディングがとてもよかった!

Travis Japanのパフォーマンスの延長で客席も自然と参加出来て、最後みんなでフィナーレを迎えるという流れがとても気持ちよく、個人的には今まで拝見したジャニーズ舞台で一番美しいエンディングだと感じました。

あの演出と、そこまで客席の空気を誘導するTravis Japanのパフォーマンス力に大きな拍手。

 

 

あとはファンの方々としてはここからデビューに繋げてほしいし、繋がってほしいですよね。

ショーのレベルで言ったらジュニアの域超えてますもんね。

逆に言うと、

どこまでテレビや画面を通して伝わるパフォーマンスができるか。

シンクロダンスには邪魔になるカメラ演出をプラスに作用させるパフォーマンスができるか。

そのあたりが今後のTravis Japanの課題なのかもしれません。

でも最近の少クラのパフォーマンスや千年メドレーを見て、その課題が少しずつ解決していく気配がしています。

だからこそこうやって感想を書かせていただこうと思ったんです。

Travis Japanの努力の結晶が実を結びますように。

そして一人でも多くの方にTravis Japanのショーを見てもらいたいと思います。

 

 

ps.

終演後すぐにしたこと…

ぼっちの私が唯一リアルでジャニーズ話出来る山P推しの先輩に「ハセジュン踊ってました」とラインしました。

あと松田リマちゃんかわいかったー。

 

 

NEWSIES観劇記~ミュージカル俳優・京本大我ここに在り~

ディズニーミュージカル『NEWSIES』を拝見しました。

観劇が趣味ですが8~9割歌舞伎な自分。始まった瞬間の脳みそがミュージカルにチューニングしていく感覚、そしてエンターテインメントをぶん回して客席を飲み込んでいく空気はミュージカル独特のもののような気がします。

咲妃みゆさんがほんとお人形さんでめちゃんこかわいい上にお芝居も歌も巧すぎる!

ニュージーズの皆さんの才能も素晴らしく、また舞台で出会いたいと思える子もいてリストに控えさせていただきました。

 

前置きはそこそこに。

何が語りたいって、京本大我が素晴らしかったってことですよ!!!

贔屓目なしにとてもよかった!!!

 

エリザベート』のルドルフぶりに彼の舞台を拝見しました。

ルドルフを拝見した当時に私が感じたこと↓

 

このツイートだけだと容姿オンリーとも受け取れてしまうのが当時の私の文才のなさだわ。

 

もちろん舞台俳優として美しい容姿=イケメンというのは超大事。

「声良し、顔良し、姿良し」という役者への誉め言葉があるように、「顔良し」も人気トップスターになるための大事な条件の一つです。

京本さんのご両親譲りの透き通ったお肌と中性的なお顔は、ちょっと他には見当たらない希少なビジュアルで、先天的にお持ちの大きな武器だと思います。

 

そしてもう一つ「姿良し」。

この場合の姿はイケメンというより、舞台での立ち姿のことと思います。

ルドルフの時、京本さんは繊細でいまにも折れそうな儚さを持ちながら、決して帝国劇場のスケールに押しつぶされてはいませんでした。

それまで私の中での京本大我像は細いイメージが先行していたので、正直あそこまで大スターたちと帝国劇場に並んで堂々と立てていることに驚きました。

これは多分、元来彼が持つ芸能人の血と、後天的に身に着けたであろう、ジャニーズで培ってきた舞台度胸とミュージカルに対しての壮絶な努力の結果です。

 

ルドルフの時点で彼はトップスターの条件「声良し、顔良し、姿良し」のうち二つは持ち合わせていたように思います。

先天性によるところが大きい顔と姿は、後々頑張って手に入れようと思っても難しい。

歌舞伎の家や宝塚のトップスターと同じように、舞台人の品格とでも言いましょうか。

これは立派な才能です。

しかし品格があっても、そこに技術が伴っていなければ、ただの裸の王様。

品格だけでトップに行けるほど甘い世界でもありません。

 

そこで残るは「声良し」の部分。

 

正直これは結構時間かかるかなぁと思ってました。

京本さんの声ってあまり強く太い感じではなかったので、ルドルフはハマりましたが、今後それ以外の役が来た時のイメージが沸きにくいとも感じました。

それが今回の『ニュージーズ』で一番変わっていた気がします。

素敵な高音はさらに強く低いところもぐんと響いて、芝居の声も太く張りがあって。

そこにはニューヨークの片隅でリーダーとしてニュージーズたちを引っ張るジャックがいました。

エリザベートから時間こそありましたが、エリザベート以来のミュージカルですよ。

それがここまでステップアップされてるとは…。

ごめんなさい、侮ってました。

身体もきちんと作って声も良くなったことによって、益々顔立ちや立ち姿も決まってきていて。

スケールが大きくなっていました。

 

小池先生はここまでの成長を見越していたのでしょうか。

もちろん権利とかうるさいジャニーズの子をエリザベートに抜擢するぐらいですから、ミュージカルの素質は見抜いていたのだとは思いますが。

小池先生が京本大我を見つけてくれた時、ここまでの役者になるって先生は見えていたのでしょうか。

そして先生は今の京本大我を見て、次にどんなステージを踏ませたいと考えていますか。

 

 

『ニュージーズ』を無事に勤め上げることが最優先事項ですし、早くも再演への期待も膨らんでいるのですけれど、京本さんの次のステージに期待せざるを得ません。

 

そこでの一番の壁ってやはり【ジャニーズ事務所】だと思うんですよね。

 

今回、エリザベートでは実現しなかった東宝公式youtubeに京本さんの舞台映像が上がったことは大きな進歩だと思います。

これが京本大我東宝ミュージカル映像解禁スタートなのか、主演舞台だから特別解禁なのかが気になるところです。

これから2番手3番手でも大きな役をつかむチャンスが来た時に、ジャニーズ事務所が〈待て〉を出すことがあれば…と考えると恐怖しかない。

ジャニーズもバカではないので東宝ミュージカル出演ということの大きさはわかっていると思いますが、わかったうえで事務所方針を曲げないのがジャニーズなんだよなぁ…。

本当に「今回限り。ディズニーミュージカルで主演だから特別ね」ってことにはなりませんように。

私はSixTONESのファンだから、この先もずっとジャニーズとして舞台に挑んで欲しいと思っていますが、

ミュージカル俳優・京本大我ファンとしては、必ずしもジャニーズに所属しながらミュージカルに挑戦していくことが正しいと言えないのが辛いところ。

京本さんに限った話ではありませんが、年齢とか活動歴に関係なく、ここぞという時には事務所が英断してくれることを祈ります。

 

大きな事務所問題はありますが、

京本さんの所属がSixTONESだということはとてもプラスだと思います。

メンバーも公言している通り、SixTONESは個々の活動のフィールドがしっかりしていて、磨かれた個人の集合体=アベンジャーズSixTONESみたいなグループです。

そんなスタンスだからこそ、比較的他のグループより京本さんがミュージカルに集中しやすい環境なのではないでしょうか。

どうしてもミュージカルだと稽古含めて長丁場ですし、外部舞台だと猶更ジャニーズのカレンダーとは違いますからね。

乃木坂の生田さんなんかは大所帯という強みも活かしつつ、どんなスケジュールだよってぐらい精力的にステージに立たれていますよね。

SixTONESは乃木坂に比べたら6人しかいませんが、以前CDTVで舞台公演中のジェシーさんのパートを京本さんがフォローしたこともありました。

そんな感じで何かあっても、ナチュラルにフォローしあえる技術を持ったグループだと思います。

SixTONESに京本さんがいてくれてよかったと今まで何度も思ってきましたが、

『ニュージーズ』観劇後はさらに、京本さんがSixTONESでよかったと心から思いました。

 

最後に、

これからが本当に本当に本当に楽しみなミュージカル界のニュースターになり得る逸材になりました。

自らの力のせいでチャンスを逃すのならしょうがないけど、

チャンスが来た時に環境によってあきらめなければいけない…ということだけは絶対に避けてほしいし、避けなければいけない。

ジャニーズにとっても、ミュージカル界にとっても「逃した魚は大きいぞ」ってことにはなりませんように。

本音を言えば、なにか舞台の賞レースで奨励賞でもいいので受賞してもらって、ミュージカル界から逃れられないよう外堀から埋めていってもらいたいぐらいですよ。

 

 

 

永遠のラブソング シンデレラガールのすごさ

なにわ男子デビューおめでとうございます!!!

Mステで『初心LOVE』のパフォーマンスは、キラキラまぶしいっ…!

まさにアイドルのデビュー曲って感じだな~と、おばちゃん思わず目尻が下がりました。

 

実のところ、私、アイドルのキラキララブソングって苦手なんです。

 

聞いててこっぱずかしくなって、身体が痒くなる感じがどうも性に合わず。

なのでジャニーズの最高デビュー曲として名高いKing&Prince『シンデレラガール』の発売当初も、外野から眺めておりましたが魅力がわからず…。

なによりデビュー当初は歌える曲だけど、こんなキラキラの歌詞は30代、40代になったら歌えないでしょと思っていました。

 

ですが最近、むず痒さより「あらあら微笑ましいわね」という親心?が芽吹き始めて、キラキララブソングに対する抵抗感が少なくなってきたんです。

『シンデレラガール』も落ち着いて聞けるようになり……

 

初めて『シンデレラガール』の凄さを理解しました。

 

まず私が大きく誤解していたところ。

【メンバー自身が持つアイドル性】と【王子様衣装】と【門限の描写】によって、

10代、いって20代前半ぐらいの恋愛を歌った曲だと思っていました。

だけど、読み込むとそんなこともなく、

そもそも”恋愛の年齢”や”恋愛の回数”を限定していないんです。

【門限の描写】を中心に見ると若い二人の現在進行形の様子なのかなと想像もできますが、サビを中心に見ると門限に厳しかった頃を振り返っているようにも受け取れる。

 

そのうえで一番すごいのが「いつになっても 幾つになっても」ですよ!

男性からすると、ふたりの関係性や恋心が深くないとまずこの言葉は浮かんでこない。

女性からすると、それこそ幾つになっても相手には王子様でいてほしい。

”恋愛の年齢”や”恋愛の回数”に左右されないこのフレーズの威力たるや…!

このフレーズがあるとなしでは全然違う。

このフレーズ一つで、この曲のターゲット層が広がるというか、この曲で妄想できる人の幅が広がると思います。

 

そう考えると、『シンデレラガール』はただのキラキララブソングでなく、むしろ福山雅治家族になろうよ』に近いのではとも思えてきました。

だからキンプリが歌えば若者のラブソングに聞こえるし、大型音楽番組でV6が歌えば40代のラブソングに聞こえる。

いつかキンプリが王子様衣装を脱ぐときが来ても、その時のキンプリに歌詞が近づいていく、めちゃくちゃ賞味期限が長いライブソング。

それこそおじいちゃんおばあちゃんが縁側でも聞けるラブソングですよ。

そんなある意味普遍的なラブソングを、己のアイドル性でキラキララブソングに昇華させたキンプリがすごいわ…。

 

アイドルだけど、ジャニーズのデビュー曲にラブソングが少ない理由のひとつに、ラブソングゆえに発生する賞味期限があると思います。

その点を、年齢問わず向こう100年戦える『シンデレラガール』は初めてクリアしたのではないでしょうか。

(ちなみに「KinKi Kidsの『硝子の少年』はどうなんだよ!ラブソングじゃないのかよ!」と思われる方もいるかもしれませんが、私は『硝子の少年』はもはや抒情歌に近い類だと思っています…)

 

 

さて、そんな『シンデレラガール』以来のジャニーズデビューラブソング『初心LOVE』です。

シチュエーションやターゲットは『シンデレラガール』より若く感じます。

そして現在進行形の恋愛模様のようです。

正直、一番難しいところ突いてきた来た気がします!

 

なにわ男子が歳を重ねたときに、この曲をデビュー曲としてでなくひとつのラブソングとしてどうパフォーマンスしていくのか。

その時までおばちゃんは無事に元気にアイドルを応援できているのか。

 

乞うご期待です。

 

 

Hi美の少年たちを見に行った備忘録

新橋演舞場で行われたHiHi jetsと美少年の『少年たち』を見てきた。

スノストファンでありながら少年たちは未見。

事前に映画を見ておこうかとも思ったが、スノストファンという贔屓目を持ってHi美の舞台に臨むのもどうかと思いまっさらな気持ちで見ることにした。

 

まず客入れの時点でファン層が若いことに驚き気後れする私!

歌舞伎民の私としては、新橋演舞場がこんなに年齢層若めのファンで埋め尽くされているのを初めて見た気がする(笑)

そのせいか「開演5分前ですのでケータイをしまってください」という係員の掛け声も初めて聞いたのだけれど。

 

芝居本編は、ほぼほぼ罪状の自己紹介で終わった気がしなくもない。

初見ではあるけれど「少年院に入れられた少年たちが脱獄する話」程度の情報は知っていた。しかし、ほんとうにそのまんま「少年院に入れられた少年たちが脱獄する話」だとは。

なるべく全員に見せ場のあるキャラクターを振るとなるとしょうがないのかもしれないけれど、舞台として見た時には消化不良のような不完全燃焼さがある。

放火は他と比べて重罪過ぎるとか、カナサシが死んだ動機付けがわかりにくいとか、みんな結局ちゃんと少年院に戻ってきていい子じゃんとか…言いたいことは沢山あるのだが、

それでも事前に『ジャニーズの舞台はストーリーが粗いのが当たり前』とハードルを下げまくって臨んだので、その想定以上には見ごたえのある舞台だった。

内容についてはこういうものだと置いておいて、そうそう、気になった子たちについて記録に残しておこうと思う。

目が足りなかったので全員を十分に観察することが出来なかったことは謝罪する。結果的にメインどころのキャラクターに目が行ってしまったのだが、それでもやはりメインを任される子たちはどこかが違うというのは感じることが出来た。

 

HiHi jets 高橋さん

少クラを見てJr.のセンターで引っ張っていく存在だというのは認識していたが、生で見たら「なるほどね」と納得せざるを得ない、圧倒的なものがあった。

何が飛び抜けて上手いというわけではないのだが、0番が良く似合う。

その才能が生まれ持ったものなのか、場所を与えられて鍛えられ開花したものなのかわからないが、見た感じ器用な天才というイメージはなかったので、おそらく後者の部分が大きいだろうと推察。(多分天才肌は猪狩さんの方)

そんな天然0番の彼がセンターにいても端にいても、変に浮かすことのないHiHi jetsの他4人もすごい。

 

美少年 岩﨑さん

なんと言ったらいいのか、形容しがたい不思議なオーラを持った子だった。

上演中ずっと、「なんだこの子は」とその魅力を言語化しようと考えていたのだが、上手い言葉は今でも見つかっていない。

透明感が唯一無二で、肌の白さは藤田嗣治の絵画を髣髴とさせる、一人だけ輪郭線が無いみたい。

芝居やらいろんな面でこれから成長するべきところは沢山あったのだが、この子の底知れない魅力はある意味一番芸能人向きなのかもしれないと思った。

 

美少年 金指さん

若かりし頃の稲垣吾郎さんを思い出す美しさ。

あと役柄も相まってかわいい。声はジブリにいそうなかわいらしさで、ずっとかわいかった。

が、パフォーマンスコーナーになったらゴリゴリの髪型をしてきたので、中身は”漢”って感じの子なのだろうか。そういえば以前少クラでキックボクシングをやっていると言っていた気もする。

そのうちV6の岡田准一さんみたいに突然身体が分厚くなって、お兄ちゃんたちに技をかける未来が目に浮かぶ…

 

少年忍者 川崎星輝さん

看守役で出られていたのですが、深くかぶった看守帽の隙間から見える髪型も相まって、出てくるたびに『ライチ光クラブ』が頭にチラついてツボでした。

 

 

少年たち本編後に、HiHi jetsと美少年、それぞれ一曲ずつ持ち歌を披露していたのだけれど、そのパフォーマンスも気迫があふれていてとても良かった。

 

HiHiの楽曲はタイトルを存じ上げないが、誰がセンターに躍り出ても形になるパフォーマンスでとても個のタレント性がしっかりしているなと感じた。

嵐ファンが聞いたら怒るのかもしれないが、個の強さという点では嵐に近いものを感じた。

 

美少年は、まさかのあのテリヤキソング、『Super Boys』を生で聞ける日が来るとは思ってもいなかった。

少クラで聞いてからこの曲の中毒にやられた人間なので、今この文章を書いているときも耳の奥で「スーパーボーイ!スーパーボーイ!」と鳴っている…。

初めてテレビで見たときはパフォーマンスより曲のトンチキさが目立っていたが、成長した彼らはこの難しい楽曲をトンチキを感じさせないぐらいかっこよく自分たちのものにしていた。

少年たち本編後もカナサシが死んだ意味などを考えたりしていたのだが、この曲が細かいこと気にすんな!と全部かっさらっていってくれた。マジでありがとうのFireである。

 

 

 

 

 

 

で、ここまでは感想ということで、

ここから下は自分の中で咀嚼し吸収できなかったことについて書き記しておこうと思う。

 

桶ダンスについてだ。

 

桶ダンス、これはいったいどこの誰の需要なのだろうか。

いつの時代まで桶ダンスを続けるつもりなのだろうか。

 

もちろん桶ダンスという演出自体が悪いとは思わない。

ただ全員20代過ぎたデビュー組が桶ダンスを踊るのと、未成年も含まれた育成組であるジュニアが踊るのとでは意味が違う。

今回は【未成年も含まれた育成組であるジュニアが踊る桶ダンス】だ。

 

嫌悪感とはいかないまでも心にざらついたものが残ったのは、

私はフェミニスト的な人間でもないので、どちらかというと30代に突入して芽生えた親心から来る感情だとは思う。

 

ジャニーさんが遺したものを受け継いでいくという気概は結構だが、伝統とは、継承すべきところは継承しつつ、少しずつ形を変えて時代に適応していくことで永らえるものだと思う。

 

あとシンプルに今後もし少年たちを海外に持っていきたいと考えたときに、

桶ダンスは議論になると思うので、それまでには本当にどうにかした方がいい。

 

ちなみにライブに表れる水着Jr.。

あれは年齢的にもアウト。即廃止にするべきだと思う。

 

 

今後こういった部分にジャニーズ事務所が、どうメスを入れていくのか関心を持って見守っていきたいし、

個人的にはJr.の裸問題が解決しCD発売と同時に音楽配信が解禁される時が来たら、その時初めて「ジャニーズも変わったな~」と感じると思う。

Kis-My-Ft2 北山さんの時代が来ると思う

金スマKis-My-Ft2の10周年特集を見てからずっと考えていることがある。

 

これからキスマイ北山さんの時代来るのではないかということだ。

 

あの金スマ2時間特番は、キスマイかるーく知ってる勢の私もHDDから消さずに保存するぐらいに面白く感動した。

私の中でのキスマイのイメージの変遷は、

ローラースケート→濱口さんとせんべい食べてる→キスマイブサイク→舞祭組→俳句やドラマやアニメで活躍している…といったところ。あとはときどき歌番組で拝見したり。

そうそう、後輩がカバーしていて大抵「かっこいいな、いい曲だな」って思う曲が、キスマイ先輩がご本家だったりすること多々あり。

そんな感じのキスマイかるーく知ってる勢の私が、金スマを見ていて一番衝撃を受けたのが北山さんのコメントだった。

思わずTwitterでも呟いたぐらいだ。

 

 

本当に北山さんのコメントはキスマイの状況を俯瞰で的確にとらえていて、「スポーツチームの監督ですか?」「プレイングマネージャーですか?」というものばかり。

「この人、絶対に表で語っている以上に、何パターンも策を練っているに違いない」と想像して震えた。

芸能人というより社会人として優秀な方だというのはあの短時間でも十分に伝わってきた。

 

しかし一方で、とっても失礼な話なのだが、

北山さんが語るキスマイ像は十分に伝わったのだが、北山さん自身のキャラクターや立ち位置がわからないと思ってしまった。

 

北山さん自身はどんな芸能人になりたいのだろうか?

キスマイではなく北山宏光としてどんなポジションに行きたいのだろうか?

 

勿論パフォーマンス面では前列で、最近はドラマの主演もやってるし、MCも出来て、リーダーなのかな?…まとめ役ということはわかる。

でも例えば【宮田ニキ=アニメ】【横尾師匠=俳句】【玉森さん=ドラマ】みたいな名刺が北山さんには足りないのではと思った。いや名刺はあるのかもしれないが、申し訳ないことに私には届いていない。

 

モヤモヤする。

 

何故モヤモヤするかって、

これってすごいもったいない状況だと思うから。

 

キスマイが意識的に序列を構成しスターを作りながら売っていくグループであるのなら、

私は金スマの2時間を見て、次に前に押し出し売れるべきなのは北山さんだと思った。

あのディレクター目線をグループ内だけで活かすというのはいくら何でも勿体ないし、あれは芸能人として武器にしていくべきだし、名刺になり得る能力だ。

ジャニーズで戦略家といえばSMAPの中居さんで、その武勇伝は先輩後輩・その他芸人さん等からも語られるぐらいの手腕であるけれど、中居さんの場合は隠す美学を貫いていらっしゃるようなので、北山さんはその能力を表に言葉にしていったらいい。

 

そんなわけで、私は声を大にして提案したい。

 

テレビ各局の皆様。

北山さんのあの能力を活かせるバラエティ番組を作りませんか。

 

私は勝手に今は【戦略・戦術ブーム】だと思っている。

企業戦略を特集した番組も興味深いものが多いし、一昔前より芸能人が自分の生存戦略についてトークしている様子も聞くようになったし、例えば『あざとくて何が悪いの?』なんてその先鋒だと思っている。

この戦略ブームに北山さんはうまく乗れる逸材なのではないだろうか。

 

例えば企業やサークルの戦略戦術についてウォッチングし分析・提案をする番組なんてどうだろう。(個人だと『あざとくて~』があるので)

TBSなら『がっちりマンデー』の前後、テレ東なら『ガイアの夜明け』等のうしろの時間。

スタジオには3人ぐらいで、北山さんの他にはそうだな…

若槻千夏さん(分析力◎・プロデューサー目線◎・働くママ目線◎)

松丸亮吾さん(20代代表・頭脳学歴◎・経営者目線◎)

なんてどうだろう。

いっそのことマネーの虎のようなリアリティ番組でも面白いかもしれない。

 

北山さんは経営・経済的なところとも相性がいい気がするので、きっと自身の実にもなるし、またそこからアウトプットしていくこともできるだろう。

一昔前なら表に出すことを毛嫌いされていた風潮もあるけれど、今は時代に求められる能力だと思う。

それこそ、いつやるの?今でしょ!だ。

 

私はTwitterに「キスマイのこれからの10年が楽しみ」と書いたが、それはこれからも今の状態がまた10年続くのが楽しみと言っているわけではない。

今までの10年で「宮田さんってアニメ好きなんだ」「玉森さんって演技上手いんだな」と驚いたみたいに、

これからの10年でまたメンバーから新しいブースターが誕生して、

「えっまだこんな爪隠し持ってたのか!」と驚くことが楽しみなのだ。

その次なるブースターに北山さんが是非なってほしいと思う。

 

滝沢歌舞伎ZEROの女形の二人~ガラスの仮面的絶妙なライバル関係~

Snow Man主演の滝沢歌舞伎ZERO2021生配信を見ました。

運よく4月に新橋演舞場で見れてはいたのですが、角度的に目で追えなかった部分が配信ならではのカメラワークで見れたり、すべてのキャストに見どころ満載で素晴らしかったです。

2019年のZERO初演から拝見しておりますが、大歌舞伎好きとしてずーっと楽しみにしている部分はやはり『歌舞伎パート』。

彼らは歌舞伎役者ではないし、多忙ゆえに稽古にだって多くの時間がさけるわけではないでしょう。

それでも真摯に歌舞伎に向き合ってくれているのを見ると、関係者でも何でもないですがただの歌舞伎好きとして嬉しい限りです。

 

そう。

私はただの歌舞伎好きです。

なんの心得もございませんただの歌舞伎好きです。

 

そんなただの歌舞伎好きが、2019年から2021年まで見てとても語りたくなったのが『男と女の舞』。

佐久間くんと阿部くんの女方について語りたい!

…そして阿部くんに詫びたい!

そんな一心で久々にブログを書きます。

 

 

 

滝沢歌舞伎ZERO2019

まず初めに、私が初めて『滝沢歌舞伎ZERO2019』を見た当時の感想を見ていただければわかるように、私は佐久間くんの女方を高く評価しております。

 

cjy-hinokinobo.hatenablog.com

 

多分、佐久間くんはダンスの類に関しては天才でしょう。

本気で日本舞踊に挑戦したら絶対に良いもの見せてくれると思うんだけどな~と、彼の踊りを見るたびに思います。

女方の所作も短期間の稽古で身に着けたとは思えないクオリティです。

小柄でお顔も愛らしい作りなので、あんみつ姫っぽくてかわいい。

女方に抜擢されるのは納得でした。

 

対して阿部くんの女方は美人さん。

しかし2019年のブログを見ていただければお分かりの通り、私はほとんど阿部くんの女方について言及しておりません。

それは比較対象の佐久間くんと比べると、まだ”様”になっていないように感じたから。

もちろん骨格や背丈の関係で肩を落としたり中腰で踊ったり難しい部分もあるでしょう。

しかし目線や着物の扱いから、彼自身にまだ自信がないのかなという空気を感じていました。

勝ち負けではないですが、2019年の時点では大きく佐久間くんに分があるように見えたのが正直なところです。

 

 

滝沢歌舞伎ZERO2020 THE MOVIE

しかし2020年の『滝沢歌舞伎ZERO2020 THE MOVIE』でおやっ?と。

阿部くん、上手くなった…?

私は技術的な部分はわからないので上手くなったのかはわかりませんが、傍から見ていて確実に”様”になっていたので驚きました。

ひとつ大きな要因としては目黒蓮効果があると思います。

2019年の『桜の舞』では女二人に対して男が渡辺さん一人でしたから。

(っていうか今2019年の映像見直したら、渡辺さん踊り上手いな!)

目黒くんという相手役が出来たことで明確に自分の形を作りやすくなったのではないでしょうか。

身長的にも高身長コンビで踊りやすくなったんじゃないかなと思います。

もう一つの伸びた要因は、阿部くんの中で1年かけて確実に女方を咀嚼できたってことなのかなと。

2019年女方にチャレンジし立役での参加でしたがABKAIにも参加し、阿部くんの中で吸収したものが成果として出たような気がしました。

ダンスに関して佐久間くんが天才タイプだとすると、阿部くんは秀才タイプ。

佐久間くんと比べたら時間はかかりましたが、結果として咲いた花が美しかったので文句なしです。

 

そんな阿部くんが急激に伸びた2020年。

佐久間くんは相変わらず美しい所作で踊っておりましたが、かすかに2019年とは違う空気を感じました。

どことなく凛々しくなった?

2019年に比べるとおしとやか成分がほんの少し減り、ちょっとだけ気の強いお姫様になった感じがしました。

阿部くんの女方に柔らかさが増したので、相対的に見てそう感じただけかもしれないですが…

舞台と映像作品ではまた勝手が違うのかもしれないしね。

 

 

滝沢歌舞伎ZERO2021(4月)

年が変わり2021年4月『滝沢歌舞伎ZERO2021』を拝見。

目黒君を相手に迎えた阿部くんが纏う空気は柔らかく、やはり何か掴んだのだなぁと感じました。

2019年ただの歌舞伎ファンのくせに、勝手に評価して勝手に心配して本当に申し訳ございませんでした!

心の底からお詫びをさせていただきます。

一方私の目の届く範囲ですが、やはり佐久間くん凛々しく、直球に言うと空気が男っぽくなってる!

(最近、佐久間くん自身雑誌でそのような指摘があったと語っていたので、私が感じた空気は間違っていなかったと感じました)

慣れから来ているのか、阿部くんへのライバル心から来ているのか、なにが原因かわかりませんが、ちょっとしたズレだとは思うんです。

それでも私の中では「天才佐久間くんスランプか!」と驚きました。

 

 

滝沢歌舞伎ZERO2021生配信

そして本日5月9日『滝沢歌舞伎ZERO2021生配信』。

佐久間くん。

修正してました。

美しくかわいらしい女方でした。

(漫画的な展開だと天才ってこういう修正するのに時間かかるもんじゃないの!?こういうところが天才の所以なのか?)

 

 

未来へ…

2019年からの二人の歩みを見ていると、正反対のタイプを同じ演目で女方として配した理由がわかる気がします。

たとえば佐久間さん一人だったらもっと早い段階で慣れが出てきていたでしょう。

そして越えなければならない壁を乗り越えるにももっと時間を要したかもしれません。

阿部くんのような秀才タイプは小さな波はあっても、大きく崩れることはないと思います。

もしかしたら佐久間くんのような天才タイプがふたりで女方を務めていたら、こんなにキレイな切磋琢磨にはなっていなかったかもしれないし。

そういう部分もおそらく阿部くんが抜擢された要因の一つだと思います。

正反対の二人だからこそ、目指す場所は一緒でもそれぞれ違うアプローチで女方を深めることが出来ているのではないでしょうか。

さながらガラスの仮面北島マヤ姫川亜弓のようです。

 

以前雑誌で佐久間くんが櫓お七をやりたいと言っていたのを拝見しました。

もしいつかそんな日が来たら、

個人的にはAプロ・Bプロで分けて、佐久間くんと阿部くん両方にチャレンジしてみてほしい。

競わせるって意味でも。それこそ紅天女オーディションのように。

阿部くんがここまで急激に伸びたのがうれしすぎたので、今後ともこの二人に関してはいいライバル関係でいてほしいなぁと思います。

もし演目が分かれるとしても、女方は続けてくれたら嬉しいです。