大島薫とゲイストリップを見ようの会に行ってきました。
といってもストリップ劇場にお邪魔したわけではなく、場所は阿佐ヶ谷ロフトという一般のイベントスペース。
お客さんの9割以上が女性。
このイベントは男の娘・大島薫くんとN-Stageさんという普段は男性に向けてストリップショーを行っている団体さんが立ち上げたもの。
世の中のゲイ・バイの割合からしてゲイストリップの需要は数字の上ではかなり低く、N-Stageさんは日本で唯一ゲイストリップをやっている団体とのこと。
ゲイストリップを文化にしようと頑張っていらっしゃるのですが、いかんせん圧倒的に分母が少ない。
そんな中、ゲイストリップのもう一つの需要のある客層が、貴腐人や腐女子といった腐った女性陣。
しかし男性のお客さんは世を忍んでいるので女性が来るのを嫌がるし、いくら腐っているとはいえ女性も足を踏み入れるにはかなりの勇気がいるので敷居が高い……
そこら辺を一気に解決し、ちょっと興味があるレベルでも気軽に参加できる素敵なイベント『大島薫とゲイストリップを見ようの会』。
お手頃価格で1部、2部と二回まわしなので、明るい時間から背徳感を楽しむことも可能です。
（この記事ではメンズストリップではなくゲイストリップと明記させていただきます）
今回のイベントのざっくりとした中身を書きますと、
① ショー×３
② おひねりタイム
③ トーク
演者さんは常連の方2名と見ようの会新人2名の計4名。
2人の演目が二本と、4人の演目が一本でした。
内容がもう……
現代吉原→百合ＢＬ→パリピ
えっ、なにこれ(*´Д｀*)
新刊BLの平積みかな？(*´Д｀*)
BLアンソロの刊行予定かな？(*´Д｀*)
女性のストリップショーと同じで曲に合わせて演技をしていくわけですが（当たり前ですが下着着用です）、キスはガチです。
男性向けのストリップだと直接的な表現がウケるらしいのですが、女性向けだと夢のある？表現がウケるらしいです（個人的には直接的でもいいんですけど）
ショーはまるで年齢制限有の2.5次元の舞台を見ているようです。
その一挙手一投足、表情、全てが美しいし、エロいし……
私の中の腐女子リミットが振り切れる音が聞こえました。
普段、仕事柄エロに囲まれている自分。
ちょっとやちょっとじゃテンション上がらないお仕事モードの目線で見定めてやろうじゃないかと挑む気持ちがあったのも事実。
それがいともたやすく、
ただの腐人間（雌）に成り下がりました
。(*ﾟ▽ﾟ*)。
もう盆と正月が一緒に来たどころじゃない。
キダムとエレクトリカルパレードと秘宝館が一緒に来たぐらいの衝撃。
ステージングだってものすごい練習するだろうし、肉体美だって一朝一夕に形になるものではないはずです。
しかしそんな苦労は感じさせず、ステージの上でお客さんの煩悩を昇天させていく彼らはプロでした。
ステージの上だけではありません。
ステージを降りておひねりタイムまでプロでした。
一演目終わるごとに役者さんが客席を回るおひねりタイムを挟みます。
おひねり＝チップはチケット代についても来ますが、大抵足りなくなるので追加で購入も可能。
私も足りなくて追加購入しましたさ！
もちろん現マナも可。
役者さんの下着や縄やアクセサリーやら、隙間という隙間にチップを挟みます。
その姿はまさに大量におみくじが括り付けられた木！
御利益ありそう！
思わず神事なのかなと錯覚！
お客さんの渡し方もただ挟むだけじゃない。
細長いチケットを繋げてネックレスにしてかけたり、口渡ししたり、（自主規制）したり……とにかくすごい。
私は女性ストリップにそこまで詳しいわけじゃないですが、多分お客さんの積極性は男性客より女性客の方が過激なんじゃないかな。
熱量のイメージとしては大衆演劇のスターにおひねり挟む様子が近いかなと思います。
受け取る役者さんもそれに合わせて望みの方法で受け取ってくれます。
そして役者さんによってはハグしてくれます。
すっげぇいい匂いしました。
言葉遣いが悪いですね。
とても良い香りに思わず笑みがこぼれました。←ド変態
っていうかね、お客さんと触れ合う距離にまで降りてきてくれるからわかったのですが、驚くほどカラダ綺麗です。
肌のきめ細かさったら。水疱瘡の後とかないの？ニキビないじゃん！
この体作りにどれだけの労力をかけているのか……ただただ頭が下がります。
頭は下げずに凝視するけどな！(☆ﾟ∀ﾟ)
おひねりタイムは人数も多いので20分ぐらい続きます。
その間、大島薫くんが壇上でトークでつないでくれます。
薫くんのトーク上手いし、サービスポーズもとってくれるし、雄っぱいも見せてくれました。
お客さんを飽きさせません。
おひねりタイムが終わると役者さんも交えてトークをしてくれるのですが、素かどうかはわかりませんがショーの時とは違う役者さんの表情が見えて面白い。
なによりみんなキャラが濃すぎて選り取り見取り。
自分の推しメンを見つける楽しみも味わえます。
今回、客席の女性の熱気を感じて、ゲイストリップを文化にまで押し上げたいという目標は不可能ではないと感じました。
分母が小さい中でも需要が絶対ゼロにはならないってのは強みだと思うし、貴腐人の経済力はかなりのものなので、そこを上手いこと取り込んでいけばワンチャンは大いにあるんじゃないかと。（貴腐人の経済力と頭のねじの緩さは比例するというのが私の考えです）
これからも男性客と女性客が上手く住み分けられて共存できればいいですよね。
BLだって一昔前は市民権はありませんでしたが、名作が生まれJUNEが育ち、隠れフジョシタン達が「いいんだ」って己を認めたら爆発的な人気を誇るジャンルになりました。
私が大好きな歌舞伎の祖はたった一人の変わり者（当時の人間から見たら）の巫女です。そんな存在が注目を集め全国に広まり、幕府の規制の中を庶民の手によって形を変えながら生き延びて、現在に至る。
文化になるものって、どんなきっかけで火がつくかわからないし、それを嗜好する人間全員で育てていくものだと思います。
そしてそこにはお金が絡んできます。
発展維持のためには投資も必要だし、収入還元という形でお金の循環が生まれなければ文化にはなりえないと私は思います。
だから少しでも興味のある方、気になった方は是非一度ゲイストリップを見ようの会に足を運んでもらいたい。
そしてお金を落としてもらいたいと思います。
ゲイストリップを見ようの会は月一で開催中。来月もすでに開催が決定しております。
そして朗報。
8月期間限定でゲイストリップの常設ステージを作るそうです。
ゲイストリップを見ようの会が毎回好評ということで、まずは試験的に1か月開いてみて、軌道に乗れば継続、ダメなら閉店となるとのこと。
期間限定とはいえ、これはすごいことですよ！
例えるなら歌舞伎一座が芝居小屋を構える瞬間を見ているのと同じです。
歴史的なことです！
少しでも興味のある方、一緒に歴史の生き証人になりましょう！
ゲイストリップいいとこ一度はおいで♪
媚薬は美味いし、兄ちゃんは綺麗だ♪
ﾜｰﾜｰﾜｯﾜｰ♪
（BGM：帰ってきた酔っ払い）
～エロについて思うこと～
日本ってエロが好きだよね。
こんなに質のいいエロコンテンツが充実してる国はないと思う。
でもね。
少子高齢化。
規制やら世間の風当たり。
色々な理由で業界がやせ細っていっているのも事実です。
厳しいです。
でも規制なんてのはそこまで大きな障害でないと私は思います。
一番の障害は無料で何でも手に入ってしまう今の環境。
本を買わなくても、動画を買わなくても、無料のエロコンテンツが五万と落ちているんですから、そりゃ売り上げも落ちますよね。
お願いします。
少しでもいいなと思う作品があれば、制作者への報酬として皆さんのお財布の紐を少しだけ緩めていただければうれしいです。
皆さんのチャリンチャリンが巡り巡って皆さんの手元に新しい作品として戻ってくるために。
ps.ゲイストリップ布教活動はじめました。
