ひのきのぼうの沼日記

そう、人生は沼だらけ

十二月大歌舞伎 二人椀久/京鹿子娘五人道成寺

久々に着物を着たらピシッとなりますね。
ピシッとしながら歌舞伎座横の文明堂でパンケーキ食べてたら、自分ぼっち満喫してるなとしみじみ思いました。

てなわけで、久々歌舞伎!
連休じゃないと歌舞伎座にまで行く体力気力が湧いてくれなくなってるのが辛い…


【二人椀久】
玉三郎さんと勘九郎さんによる儚い幻想的な舞踊です。
夢の中で好きな人と踊る的な。
入場前に係員から「静かな演目ですので掛け声はご遠慮ください」のアナウンスあり。
盛り上がる演目ではないので、役者の腕とオーラが試される踊りです。
その辺今回は玉三郎さんですから。
薄暗い霞がかった照明の中、玉三郎さんが出てきただけで勝ちみたいなオーラ。
ずるい!

【京鹿子娘五人道成寺
娘二人は知ってる。
五人て!
もう一度言う。
五人て!!
玉三郎勘九郎七之助・梅枝・児太郎の五人が白拍子に扮する華やかなひと時です。
これを見たら「俺、歌舞伎の女形って大体わかってるし」と言えるんじゃないかって勘違いできるぐらい、見せ場てんこ盛りです。
プレイヤーとしての素晴らしさは勿論、これを組み立てたプロデューサーとしての玉三郎さんの素晴らしさたるや……
勘九郎さんは立役の時よりも、女形の時の方が勘三郎さんの面影を感じるよね。
七之助さんはなんか美しさが極まりすぎて、眩しいし、なんかカワイイの次元が違った。
あとやっぱり女形の踊りは、玉三郎様に続き、ずば抜けてるわ。
梅枝丈・児太郎丈の安全安心の堅実さ。
もう五人の白拍子が勢ぞろいした瞬間、私は客席で「ゲフッwww」という笑いが自然と出ました。
人間、美しすぎるものを目の当たりにすると、あり得ない笑い方をするものです。
でも五人揃うとオペラグラスで細部を追えない!
目が足りなさすぎて、最低五回は見ないといけない演目になっちゃってます。
これの舞台写真は是非ゲットしたいですね。
個人的にひとつ嬉しかったのが、白拍子の屋号が上手い具合に散ってくれているので誰が誰かわかりやすいということ。
大和屋・中村屋×2・萬屋成駒屋ということで、オペラグラス通さなくても客席からの声で誰が誰だかわかる!
なのでストレスなく見分けがつきます。
ちなみに中村屋×2はサイズ感で見分けつきます。



~どうでもいいメモ~
勘九郎さんの女形を見ると、勘三郎さんの鏡獅子を思い出します。
ほんと似てるわ。