ひのきのぼうの沼日記

そう、人生は沼だらけ

十月大歌舞伎 近江のお兼 三社祭

昼の部二本目は、舞踊作品二本立てです。


まずは『近江のお兼』

力持ちのお兼と、お兼に言い寄ってくる若者二人との舞踊。
お兼を扇雀さんが演じます。
綺麗ですね。
お兼の衣装(赤と緑)がよく似合っておられて、扇雀さんの気とお兼の力強さがピタリと合っていました。
見どころはなんといっても、布さらしを使った踊りでしょう。
団扇の先に長ーい布をつけたやつを両手に持って、新体操のリボンみたいにひらひら振り回しながら踊ると想像していただければいいと思います。
扇雀さんはそれを難なく扱っていましたが、実際綺麗に扱うのって大変なんでしょうね。
否、絶対大変!
獅子の毛振りもそうですが、歌舞伎役者さんの道具を軽々扱っているように見せる技術は本当にすごいと思います。
目にも楽しい鮮やかな一幕でした。


そして『三社祭

悪玉…橋之助
善玉…獅童

これだけ見たら「なんのこっちゃ」ですよね!
私はチラシを見て「えっ、コレステロール?ヨーグルト?」と思いました。
実際は悪の魂と善の魂ってことらしいのですが。
漁師二人に、それぞれ悪玉と善玉が取りついて踊り出す。
取りつかれて踊っている間、二人は「悪」と「善」というお面をつけて踊っています。
なんか可愛い(*・ω・)
橋之助さんはさすが、惚れ惚れします。
この方の踊りは重みがありつつ、でも軽快で、安定感もあり、0.5拍のリズムの取り方がとっても綺麗です。
お手本みたいな踊りです。
獅童さんは顔が隠れていても、見得を切るような仕草の時などは「中村獅童」というのがすぐにわかります。
とっても力強い役者のオーラにあふれている方ですよね。





~どうでもいいメモ~

近江のお兼に馬登場。
頭目ー!