ひのきのぼうの沼日記

そう、人生は沼だらけ

猿若祭二月大歌舞伎 四千両小判梅葉/扇獅子

昼の部続き~♪


【四千両小判梅葉】
すっごいよかった!!!

河竹黙阿弥×菊五郎=最高で最強

菊五郎さんの存在感はまさに大黒柱。
菊五郎さんがいるだけで舞台のまとまりが違います。
普段歌舞伎って(自主公演辺りは別として)役者は全員外部招聘のプロデュース公演って雰囲気ですが、この演目はまるで何年も寝食を共にしている劇団の公演って雰囲気。
菊五郎劇団のメンバーが多いってのもあるけど、やっぱり菊五郎さんの求心力っていうのかな。
半端ないです。

お話は江戸城の金庫蔵に盗みこんだ富蔵が、捕まって、獄中生活送って、処分の日を迎えるというわかりやすいもの。
菊五郎さんの演技が地に足着いたものなので、本当に目の前で淡々と富蔵の生前の記録映像を見せられてる感じです。

個人的には江戸時代の獄中の雰囲気がとっても興味深かったです。
ヨーロッパでも江戸でも、獄中は地獄の一丁目で、地獄の沙汰も金次第っていうところは共通しているんだな~と思ったり。
獄中独自の初めて見る仕来りがあったりと、へーボタンがあったら連打してたくらい色んなことを知れました。
でも囚人の一人が罰として「すってん踊り」を踊らされるところは怖かったな…
たくさん囚人に見られながら踊っている時のあの震えはリアルで、こっちまでドキドキした。
名前もない脇役の囚人たちの演技もリアルで、彼らの犯してきた罪とか透けて見えそうでした。

最後、磔に処されるために牢を出た富蔵の凛とした姿がかっこよくて震えました。
最後の最後まで役人にお世話になった獄中仲間の温情を訴えてるし。
獄中仲間から役者張りに掛け声が飛ぶ中刑場へ向かう姿は、本当にみんなに一目置かれていたんだと富蔵の大きさに圧倒されました。
描かれてはいなかったけど、磔の時も凛と臨んだんじゃないかなと想像します。

ほんと今月は中村屋の初舞台が話題かっさらってますけども、昼の部も良いよ!
特に四千両必見!



【扇獅子】
三十分ほどの華やかなおめでたさ溢れる舞踊です。

扇を二枚重ねてその上にフサフサをつけたものを獅子に見立てて、踊るのですが……

ごめんなさい。


ドラゴンクエストのキラーシェルもしくは、たまてがいにしか見えなかった!

すまねぇ……orz

踊り自体はキュっと見どころが凝縮されてて素晴らしかったです!






~どうでもいいメモ~
今月のイヤホンガイド/字幕ガイドは幕間に勘九郎七之助勘太郎・長三郎のメッセージが聞けます。
かわいいです。
来週は夜の部見に行くぞー!!