ひのきのぼうの沼日記

そう、人生は沼だらけ

祭GALAを見に行きました

Snow Manの岩本さん、深澤さん、宮舘さんによる新作舞台『祭GALA』に行ってきました。

 

私は滝沢歌舞伎ZEROでスノ沼にハマったので、春に滝沢歌舞伎がないのがなんだか不思議な気分。もはや滝沢歌舞伎を見たのがはるか昔のように感じます…

祭GALA自体はとても楽しみにしていたものの、観客が滝沢歌舞伎と重ね合わせてしまうような舞台になっていたら嫌だなと思っていました。

それはFINALと銘打ちそこから巣立ったからには、やはり自分たちの手でオリジナリティのある舞台を作り上げていかなきゃ”進化”でないと思うから。

見た感想としては、私は一度も滝沢歌舞伎と重ねなかった!(最後の挨拶で少し懐かしくなったけど)

確かに変面や殺陣や伝統芸能のエッセンスなど滝沢歌舞伎から受け継いだ技は健在なのですが、技術を持って新しい舞台の創造に成功していたと思います。

 

個人的に気に入ったのがオープニング。

テーマソングが耳に残るリズムでとってもいい!

これから毎年春のおなじみのメロディになりそうな曲で、テンションが上がります。

そしておそらく三番叟からヒントを得たであろう舞踊がよかった。

祭というテーマで三番叟モチーフは解釈大正解。

やはりちゃんとせっかく引き継いだ和の系譜を残してくれることは大変うれしい。

 

岩本さんの演出・構成力って改めてすごいな…と思いつつ、今回特に感じたのが目線の上手さ。

岩本さんの視線ってファンが「目が合った!」と思えるぐらい、しっかりするどくピンポイントで置きに来ている感がある。

もしかしたらそれは岩本さんの魅せる技術で、本当は誰とも目が合ってないのかもしれないが…

とにかくその視線の置き場がものすごくセクシーで細やか。

そういう部分が岩本さんの繊細な振り付けに通じてくるのだと思います。

あと一人だけ肌が見えてる時間多かったな(笑)

ひとりサスケだった。

 

宮舘さんは、いっちばんのびのびしてた!

私が知ったころの宮舘さんってもっと四角四面だと思ってたんだけど、いろんな場所でキャラクターが開発された結果、3人の中で一番のびのび舞台を引っ張っていく存在になっていた。

そして何より着物が似合う。

着物が綺麗に見える骨格がまず反則なんだけど、その骨格を活かす所作が身についているから着物が本当に綺麗に見える。

腕の高さ一つとっても意識の高さがうかがえて本当に素敵だった。

去年よりもさらに似合ってたよ。

 

深澤さんはね、マニアックで申し訳ないんだけど、びっくりするぐらいおかめの面をしての所作が本当に素晴らしかった。

深澤さんだけ印象薄くない?って言われるかもしれないけど、そうじゃないんだよ!

本当におかめの芝居が上手いんだよ!面をつけての所作って難しいんだからね!

深澤辰哉という人間はその瞬間消えていて、姿勢、柔らかさが、アイドルとは思えないぐらい舞台の人のものだった。

これはちょっと本当に見てほしい。

あと驚いたのは下半身の細さね。コリャ"リアコ"ッテヨバレルノモワカルワ…

 

一方で生まれたばかりの作品ですから課題もあると感じました。

パンフを読むとまんべんなく見どころをちりばめたようですが、もう少しわかりやすく2時間弱の山場になる演目を際立たせても良かったかも。

滝沢歌舞伎で言うところの花鳥風月のような…

一皿ごとはどれも見ごたえがあっただけに、フルコースで見た際にメインディッシュが若干埋もれているというか…

決して地味だったということではなくちゃんとメインディッシュではあったので、おそらく導入部の演出とかになるのかな。

9人の舞台であれば9人の集結だけでメインディッシュ感が自然に増すとは思うので、3人という人数的にも、もっとわざとらしいぐらい際立たせても嫌味にはならないと思いました。

逆に今後回数重ねていきながら山場になる演目が出来上がったら、祭GALAの勝ちですね。

3人から最後の挨拶で「今後もこの舞台を育てていく」という言葉がありました。

2年目、3年目とどのような進化を遂げていくのか楽しみな1年目でした。

 

あとちょっとうれしかったのが、羽村君を生で見れたこと。

「俺の家の話」が大好きで、そこからずっと陰ながら応援しているので嬉しかった。

顔小っちゃかった。

あとジュニアのみんな、細いな!

いっぱい食べなさい!

そしてなるべく髪の毛上げてくれるとうれしいな!

おばちゃんの視力じゃ顔が判別できないし、実際オープニングなんか目が足りないので一瞬でお顔が判別できると助かります。

共演者、スタッフの皆様の協力なくして成立しない舞台ですから、みんな怪我無く千穐楽まで無事に務められますように。

歌舞伎座十二月大歌舞伎 爪王 ~わが青春の爪王~

爪王が歌舞伎座に帰ってきました。

歌舞伎での初演、歌舞伎座さよなら公演以来です。

爪王の上演は2014年の南座以来、9年ぶりの上演。

 

私を歌舞伎にハマらせたのは中村屋の「爪王」「俊寛」「連獅子」。

今調べたら2010年2月に爪王と俊寛が、6月に連獅子が上演されたのですね。

あの頃は幕見席でひたすら見ていました。

広い舞台が中村屋の躍動感ある踊りで小さく見えました。

 

2014年の南座では、爪王見たさに初めて遠征というものをしました。

上の方の席を取って、今はどうか知りませんが、びっくりするほど座席が狭かった思い出があります。

 

今思い返すと当時は本当に黒歴史みたいな時期で、あの頃なにをしていたとかほとんど覚えていないのですが、影響を受けた舞台はよく覚えています。

あの頃の私へ、今でもあなたは歌舞伎が大好きですよ。

なんと2023年は、昔は座れなかった高嶺の花の花道横で爪王を見れていますよ。びっくりですね。

習い事も何も長続きしないあなただけど、13年経っても歌舞伎が大好きで、中村屋の爪王を見て感動することが出来ています。

あの頃の私が爪王に心動いたおかげで、中村屋だけじゃない色んなお家の歌舞伎を楽しめています。

勘九郎さん、七之助さん、あのとき爪王をやってくれてありがとうございました。

そして2023年にまた爪王をやってくれてありがとうございます。

 

9年ぶりの爪王は最強で最高でした。

昔はもっと若さ前回の舞踊劇だったような気がするのですが、

激しさは変わらずに、ただ成熟した芸を感じたのは気のせいでしょうか。

私が歌舞伎を見慣れただけかもしれないけど、爪王から貫禄と成熟を感じたのは初めてな気がします。

七之助さんのの手先、足先の機敏さ、まばたきの少なさがまさに人外で、鷹です。

羽ばたきの角度も、針金が伸びているわけでもないのに、ジュディオングばりの美しい曲線です。

一度は折られた翼で命からがら戻ってくる吹雪ちゃん。

鷹匠が「負けたままじゃいられねぇよな、やるっきゃねえよな(意訳)」の問いに従順な吹雪ちゃん。

最後は私は最強な吹雪ちゃん。

キラキラな衣装着て、キラキラが降り注ぐ中、自尊心MAXで前にせり出してくる七之助さんは説得力しかないです。

勘九郎さんは踊りもさることながら、そこにつく表情がたまらんです。

「こいつまた来よったわ」と笑う表情や、予想外に強い吹雪ちゃんに驚く表情。

表情も踊りの大事な表現とは言いますが、勘九郎さんは格別です。

そしてみんな大好きポニーテール勘九郎さんなのですが、毛先の操り方が本当に上手い。髪の毛一本一本が生きてます。

歌舞伎にチッケムがあったら、勘九郎さんのチッケムは絶対バズると思うので、松竹は爪王のチッケムをインスタとかyoutubeに上げた方がいいです。

 

あと踊りが上手い役者さんは沢山いますけど、私が中村屋の踊りで特に凄いと思うのが重力の表現。

よく漫画で、その一点にだけ重力がかかり、地面がへこみキャラクターが押しつぶされそうになるみたいな戦闘シーンがありますけど、それを生身で表現できるのが勘九郎さんと七之助さんだと思います。

吹雪ちゃんが狐さんを地面に打ち付けるときの描写は漫画の効果線が見えます。

地で「漫画みたいな表現」が出来ちゃう中村屋、ほんと最強です。

この勘九郎さんと七之助さんの強みを最大限に生かせる舞踊劇が中村屋に在ることが奇跡だし、本当にこの二人に当て書きされたのかと思うぐらいです。

奇跡でも何でもなく、この芸が波野のDNAに刻まれているのであれば、血というものは本当に深いと思う。

 

しかし立ち回りしているのは勘九郎さんと七之助さんだけなんだけど、見どころ多すぎて目が足りない。

もっともっといろんな角度から何回も見て味わい尽くしたいです。

超歌舞伎の盛り上がりもすごかったけど、個人的には爪王の十二月になります。

シェルブールの雨傘~難易度星5つです!~

《11/23:文末に追記しました》

 

シェルブールの雨傘を見てきた。

もちろん京本さん目当てでチケットを取ったわけだが…

京本さんだけでなく、全キャストの皆さん、お疲れ様です!

いや、ほんと大変!大変な舞台よ!


今まで京本さんはいろんな挑戦をしてきたけど、今回は今までの挑戦とは毛色が違うというか、明らかに新境地への挑戦だったと思う。

事前に映画のワンシーンだけ見ていたので原作の雰囲気と全台詞が歌で構成されているというのは理解していたのだけど、

それが舞台化したとき、想像以上にキャストと客席が試されるミュージカルになっていた。

 

率直な第一印象としては、日本語訳ミュージカルの限界みたいな舞台だった。

フランス語を日本語訳詞した際どうしても言葉数がギュッとした印象になるのだが、加えてそもそもの原曲の音が細かく繊細なため、本当に歌うだけでも難しいのが素人でもわかる。

それもほぼすべての歌が歌い上げる曲ではなく、サビのない歌で会話劇を繰り広げているようなものなので、母音と子音の扱いを少しでも間違えると台詞が聞き取れなくなる。

キャストにしてみれば一瞬も気を抜けないだろうな…と。

終幕後に「全キャストは楽屋に戻ったら、熱い湯船につかって、このミュージカル関係なく好きな歌を思いっきり自由に歌ってほしい!」って思うぐらいには、客席の私にもこのミュージカルの難しさはしっかり伝わってきた。

 

お話としては難しくはないけど、正直、感情移入はできなかったかな(笑)

あと歌の力を借りて展開ジェットコースター。

幸せな期間短かったな…。

今までの京本さんの出演作の延長線上で京本さんと朝月さんのラブストーリーを期待している人は覚悟しといてください。

 

でも、かなり難しい舞台ではあるけど、京本さんがこのミュージカルに挑戦出来て良かったと思う。

京本さんがギイみたいなキャラクターのニンかと言われると多分そうではないのだけど、

王子タイプやヒーロータイプ以外のキャラクターへの挑戦は、今後の選択肢を増やすためにも良いタイミングだと思う。

あと年取ってからこういう形式のミュージカルに初挑戦するのって決心と体力にカロリーを使いそうなので、「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉があるように今チャレンジ出来て良かったのでは。

ミュージカルとしては異質ではあるけど、楽曲表現としては最高レベルの技術が求められる舞台なのは間違いないので、このステージを経ての次のステップは伸び率がきっと大きいと思う。

もちろん厳しいこと言うけど、この舞台の中でもまだまだ沢山成長できる余地を感じているので、千秋楽まで頑張ってほしい!

 

しかし、同じグループでいうとジェシービートルジュースと、京本さんのシェルブールは正反対。

こんな超絶真逆で正反対な舞台の主演を務めた二人がメインボーカル張っているSixTONESの音楽が、楽しくないわけがないよね。

年明け発売の新アルバムも楽しみだ。

 

 

《11/23追記》

 

2回目を見てきた。

舞台全体が別物だった。

音楽に操られることなく、ドラマの中に音楽があり、全体的に軽やかになってた。

京本さんは発声変えた?のか、声の乗り方が2週間前とは違う。

井上小百合さんも渡部豪太さんも、色んな役を兼務されている皆様も、歌声がめちゃくちゃ進化してた。

春野さんと朝月さんに関してはもう歌が台詞の延長線上にあって、本当に歌が上手い人は話すように歌うというけど、本当に歌と台詞の境目がなくなってた。

一回目見た時は、正直このまま京本さんがこの舞台に飲み込まれてしまうのではと思った。

ごめんなさい。

京本さんのポテンシャルはファンの私が思うより、もっともっと高かったです。

いつの間にか壁を越えて、新しいステージに行っていた。

京本さんの前に沢山のドアがあって、これからも長い道が続いているのがわかって嬉しかった!!

京本さん、これからも応援し続けます!

「少年たち~闇を突き抜けて~」は「少年たち~NOW~」だった

新橋演舞場で美少年が主演を務める『少年たち~闇を突き抜けて~』を見てきた。

 

この舞台は2021年のHiHi×美少年の少年たちから3年連続で見ている。

2021年は初主役の初々しさが等身大の少年の必死さにシンクロする部分があり良かったのだが、

2022年は正直お芝居のレベルが上がっておらず残念に感じていた。

それもあり今年はチケットを取るのを迷ったが、SnowManの岩本さんが指揮を執るということで、岩本さんの構成・演出・振付を目当てに行くことに。

 

結論、ずば抜けて今年の少年たちは面白い。

SnowManファンという色眼鏡をとってイチ舞台ファンとして見ても、とてもよく構成されていて満足感が高い。

 

(以下、Hi美の少年たちしか見ていないことを踏まえての感想になります)

 

様々な理由で刑務所に入っている少年たちが脱獄するという主線や大まかなシーンは踏襲しつつ、台本の視点が明らかに違う。

前回までの少年たちは「少年たちの過去」に大きな軸が置かれていたのに対し、今回は「少年たちの現在」に大きな軸が置かれていたように思う。

「俺はこういう人生を歩んできたから、こんな未来を歩みたい」という独白がメインになっていた前回に比べて、

各々の過去に深い掘り下げがなくても「今何を感じているのか」が中心になることで、

キャラクターたちのセリフの臨場感や息遣いが段違いに良くなっていた。

 

その構成を可能にしたのが、舞台設定の変更だろう。

《戦争状態の日本》という思い切った設定。

前回まではそれぞれの少年犯罪を背負っていたキャラクターたちが、今回は戦時下でやむを得ず犯した(であろう)罪のために少年刑務所に入れられている。

明らかにウクライナでの戦争などの世界情勢に繋がる、反戦のメッセージを込めた変更だろう。

直近だと中東問題もそうだがメディアをつければ戦時下の模様が否が応でも目に飛び込んできて、私たちの脳裏に染みついている。

そんな一種の共通認識が客席にあるので、各キャラクターの過去を掘り下げなくても、少しのヒントでそれぞれの歩んできた道を少しは私たちの想像で補える。

メッセージ性、構成、どちらにとってもプラスの変更だと思う。

 

きっと岩本さんは今まで以上に「人間」を深く描きたかったのではないだろうか。

刑務官側の人間性にもスポットを当てており、少年たち同士だけでない人対人のドラマになっていた。

そして主役は勿論美少年なのだが、その周りの非グループのジュニアたちにもきちんとキャラクターを感じることが出来て、本当に隅々に渡って全員が舞台に人間として立っていた。

「舞台に立っているのは人間に決まっているだろう」と言われるかもしれないが、正直芝居になっていないと人形と変わらなく感じることもあるのです…。

ここまで全員の芝居心が高いと思わなかったので、いったい開幕までにどんな稽古を積んだのか見てみたい。

だって本当に去年が「台詞を言う」であれば、今年は「会話をする」ぐらいまでめちゃくちゃレベルアップしてるんだよ。

加えて格段に舞台に必要な声と立ち姿も良くなっている。

全員が底上げした結果、美少年と非グループジュニアのお芝居における格差も少なくなっていて一見横並びのようにも見えて、そこは美少年のメンバーそれぞれの個性や強みを活かした演出になっているので、お芝居として気持ちのいいバランスだった。

特に顕著なのが岩﨑大昇くんを日記の子という狂言回しに置いた点。

大昇くんに歌を集中させることでミュージカルクオリティの安定につながっていた。

人を育てながら舞台としての質を上げるのは難しいと思う。

良くも悪くも「ジャニーズクオリティ」という言葉に守られていたところから、一枚脱皮するにも大変な苦労があっただろう。

桶ダンスが無くても大丈夫。面白いものはちゃんと作れる。

 

そして以下、ちょっとネタバレだが…

最後の最後に観客の心にひっかき傷をつける演出があるのだが、それが本当に岩本さん上手いなぁと。

あの演出があることで、今私たちが平和の中にいることが当たり前じゃないと思わせてくれるというか…。

平和を享受していると思っている私たちに目を背けるなと言っているような気がした。

明るく楽しいショータイムを挟んでも、終演後まで心に引っかかる部分を作る。

天才か。

 

世界情勢の今、

お芝居の中の今、

タレントたちの今、

私ならタイトルを「少年たち~NOW~」にするぐらい、奇跡的にすべての今が重なった舞台だった。

 

 

追伸。

ちなみに帰りの電車では一緒に行った先輩と二人して「浮所くんすげぇ」とずっと呟いた。

去年までは気づかなかったのだけど、ショータイムの時の彼の輝き方と客席への視線の使い方めちゃくちゃうまい。

「人気あるのわかるわ~」だった。

はじめて街頭インタビューを受けた話

記念日だったので、仕事を早上がりして、ちょっとお高めのケーキを買って、帰り道に劇場の前を通りかかった。

休演日だったから"初日三日"の垂れ幕と新しい看板を見ながら「翌月はこの面子なのね」なんて思いながらほんの少し足を止めたら、後ろから声をかけられた。

 

「××の件についてお話を…」

 

きた。街頭インタビューだ。

初めての体験。

 

その日は朝から意識的に目をそらしたくなるような某俳優に関しての報道が続いていて、劇場前の歩道にはその件について何か言質を取ろうとテレビカメラとマイクが何台も待機していた。

休演日に何を追いかけているんだと目の端でせせら笑っていたら寄ってきた。

 

受けるか迷った。

そもそも騒ぎ立ててほしくないし、私の声がファンの声代表みたいに扱われたり、好き勝手切り取られたら嫌だなと思った。

でも、たいして愛のない奴が適当なこと言って大衆の声になるのも嫌だと思った。(だって休演日にインタビューするって、ほぼほぼファン通りがからないでしょ!)

 

で、受けた。

放送に乗るかは知らない。

 

最初に言っておく。

某緑色の豚みたいなやつがマスコットキャラクターだった某局某番組のフィールドキャスターのお前。

私はお前を許さない。

お前が出世して冠番組持ったとしても応援しないし、お前がテレビ出るたびに孫の代までお前の文句を言うと思う。

 

話を戻そう。

 

その番組は若い男性アナウンサーをインタビュアーとして起用していた。

その若者の最初に質問に私は頭が真っ白になった。

 

「今日は舞台を見に?(ニュアンス)」

 

……は?

えっ、待って私タイムリープしてる?

ちょっと上を見て、”初日三日”の幕あるよね…

もしやこの若者、この幕の意味が分かっていない?

いや、私が仕事で疲れていて日付感覚がおかしくなっているのかもしれないし、もしかして追いかけられていないけど何か舞踊の会とかやってたり…

いや、歌舞伎座の前に休演日の立て看板してあるやん。

バリバリ休演日やん。

 

「えっ今日は休演…」と返すので精一杯な私。

 

初手で私の出端はくじかれて、そのあとの質問がなかなか耳に入ってこなかった。

耳に入らないもう一つの理由としては、私が口下手というのもあるが、正直この若者の会話が上手くない。

インタビューを受けていてもまるで小泉構文と会話をしているようで、少しずつ言葉尻を変えて欲しい言葉を引き出そうとしているのがわかる。

「こうやってインタビューのキリトリって起こるんだなー」というのを話している時点で感じるやりとりだった。

きっと、こういうふんわりした「ただのファン談」もマスコミの手にかかれば、「関係者談」とか「熱心なファン談」みたいに箔がつくのだろうかと思ったり。

 

……と、ここまでは可愛いもんだ。

この程度であなたのことを孫の代まで悪く言うつもりはないから安心してくれ。

 

 

私がお前を許さないと思ったのは、

私がインタビューの最中に身体が震えるほどどうしても許せなかったのは、

彼が何度も口にした、その役者の呼び方だ。

 

「○○容疑者は」

「○○容疑者のことは」

「○○容疑者について」

 

…容疑者?

あなたはファンを求めて、新橋駅前でなく劇場前で張り込んでいたのよね?

そのファンかもしれない人を捕まえて、目の前で何度も「○○容疑者」と言いますか?

別にスタジオで容疑者と明記し呼ぶのはしょうがないけど、それをファンかもしれない人の前で何度も、それも際立たせて言いますか?

 

アナウンスの基礎で、言葉を際立たせる代表的な方法として『高低』『強弱』『緩急』『間』(あとトーンとか)を習うけど、

彼は『高』と『強』を使って、何度も「○○ ↑容疑者」と容疑者部分を強調する。

質問のたびに「○○ ↑容疑者」とわざわざ挟み込む。

そんなに何度もその言葉を使う意味は?

あなたは『高』と『強』を使ってでしか言葉を際立たせられないんですか?

『低』と『弱』や『緩急』を使って際立たせる技術はお持ちでない?

アナウンススクールからやり直せ。

 

そもそも芸能人を公人とするなら、芸名に容疑者とつけるのはおかしいのでは?

罪は私人に対しての彼に与えられるものであって、公人に対して与えるものではないのでは?

 

怒りの中で顔は覚えた。

そのあとサイトで名前もチェックしに行った。

人の心を傷つけるようなインタビューの方法をするこの若者も、その若者を教育したアナウンス室も、そのような若者を現場に立たせた報道部も、私は許せない。

 

 

そのあとインタビューから解放され、再び来月のメンバーを確認してたら他局にも声をかけられた。

 

「あの△△という番組なんですが」

「さっき裏かぶりの番組のインタビュー受けましたけど」

「もしお時間よろしければ…」

 

いや必死かよ。

でも若い女性のおそらくADさんぐらいの立場っぽい二人組で、逆に興味もないところにインタビューに向かわされたんだろうなと少しかわいそうになる。

その女性は終始「○○さん」とさん付けだった。

一応インタビューしましたというカウント稼ぎだったのかもしれないが、質問も簡潔でわかりやすい。

その番組のファンでもなかったし、なんなら「つまんない企画ばっかりやってないでもっと報道に精を出せよ」とさえ思っていた番組だったが、ほ~んの少し株が上がった。

先の番組との相対的に。

 

でもとにもかくにも一番は、

こんな休演日に人員割いてインタビューなんかするなよな。

滝沢歌舞伎ZERO FINAL in新橋演舞場~面影を追いかけるエピローグ~

滝沢歌舞伎ZEROを見に行った。

 

演舞場入り口の春の装飾も今年が最後か…と思いたいが、なんだかラストという実感がない。
足を運んだのが平日昼間で比較的落ち着いた客層だったせいなのかもしれないが、ロビーでもそんな感じで実感がないまま座席へ。
客席に入った瞬間に、ZEROでは見慣れない吊るしものが目に入る。
私はZEROからの客なのでわからないが、もしかしたら滝沢さん時代をオマージュした吊るしものなのかもしれないと思った瞬間に、FINALという言葉がすぐそばにやってきた気がした。
それでも静かに場内は開演を待つ。

 

ひらりと桜で幕を開けた2時間の中身は、とても語りづらい。
どんな感想を並べても、この空間に対しては無粋にしかならないと思うから。
まるでSnowManから滝沢さんへの答辞のような2時間。
SnowManが「滝沢歌舞伎ってすごいでしょ!滝沢くんってめっちゃすごいでしょ!」とずっと客席に語っているようで、ZERO新規の私にはただただ新鮮で、SnowManを通じて滝沢さんの足跡を辿る2時間でもあった。
歌舞伎好きとしては、噂に聞いていた櫓お七だけでなく、娘道成寺もやっていたのか…。あれもこれも…。松竹に許可を貰って出来ていたのもすごいし、それを一人でこなしていたのが凄すぎる、と驚きの連続。
まるで滝沢さんがいるかのように見える瞬間もあった。
滝沢さんがそこにいて、バックにSnowManがついているように見えるような演出。
岩本さんがフライングで戻ってきた滝沢さんのワイヤーを外し背中を軽く叩いて合図しているように見えたのは、気のせいだったのかもしれないし、気のせいじゃないかもしれない。

 

畳みかけるように続く演目の数々。
厚いアルバムを捲りながら、滝沢歌舞伎の足跡を追体験していく。
そのうちに「これはFINALではなくエピローグなのかもしれない」と思えてきた。
滝沢歌舞伎滝沢歌舞伎ZEROは滝沢さんが離れた時点で、終わっていたのかもしれない。
しかしSnowManにとって恩ある素晴らしい舞台を悲しい幕切れで終わらせてはならないと、9人の「意地」ともいえる覚悟で相応しい最後を用意してくれたのではないだろうか。
9人が身体全体で滝沢歌舞伎の歴史を語るエピローグ。
滝沢歌舞伎が生み育てた自分たちを通しての、滝沢さんへの最大限の恩返しだ。

 

少し個人的なことを語らせてもらうと。
思えば私がSnowManにハマったのはMステの『ひらりと桜』だった。
ひとり明らかに年齢差のある少年のソロパートに続く、お兄ちゃんたちの厚みのある重低音。そのコントラストに心奪われて、足を運んだ。
この曲が無ければSnowManにハマることはなかった。
そんな神曲を演舞場で聞けるのも最後かと思ったら泣けた。

 

歌舞伎パートは、FINALの今年にここまで質が良くなっていながら、これで終わりかと思うととても勿体ない。
特にラウールくんは、ようやく歌舞伎における身体のコントロールに慣れて身体の置き所がしっくり来だしたように感じたのに。
宮舘さんあたりは今後も歌舞伎の舞台への客演があるだろうが、他のメンバーが日本舞踊の基礎から離れてしまうのは、ここまでの進歩が見えたからこそ勿体ないと感じる。

 

ラウールくんのMaybeは、もうそこに苦悩する少年はおらず。青年がもがき絞り出した魂のパフォーマンスは、音の隙間で聞こえる足音や呼吸音までも美しかった。
体力的にきつい中でも仲間に視線を送る余裕まで見えた。
歌舞伎歴は各々違えど、ひとりひとりが大きく成長した舞台。
今回、不安そうなメンバーもいなければ、後ろを向いているメンバーもいない。
これからも滝沢歌舞伎の歴史が続いていくことが一番良かったに決まっているが、堂々と一座を率いる9人がラストステージを飾ってくれたことに私は心からの拍手を送りたい。

 

公演数も少なく、4月末までの短い期間だが、怪我なく無事にフィナーレを迎えられますように。

 

 

出演ジュニアの顔触れが変わり、どの子が誰か認識できずに申し訳ない中、
アンサンブルのバレエダンサーさんと並んでも遜色のないパフォーマンスをしていたJr.の松尾龍くんが素晴らしかった。
流星の音色でお芝居を見ていたので期待はしていたが、やはり合う。
バレエの基礎がしっかりしているので立ち姿が本当に美しく、今後もその爪先の方向を大事にしてほしい。

『流星の音色』観劇記~ミュージカル俳優・京本大我の行く道を応援したい~

南座公演に行ったため赤字にて追記アリ 9/4》

 

京本大我さん主演のオリジナルミュージカル『流星の音色』を見てまいりました。

 

京本さんファンとしてはミュージカルの仕事が決まったということがとても嬉しく、

舞台ファンとしては「製作:松竹、演出:滝沢さん」というと頭に浮かぶのは『少年たち』で、はたして今の京本さんに見合う舞台になるのかと不安あり。

色んなドキドキを抱えて新橋演舞場へ向かったわけですが…

期待以上と不安的中の両面を感じた舞台でした。

 

ストーリーとしては「七夕の日に二つの国の王子と王女が会う話」という至ってシンプルなお話。

以下、ネタバレ回避のため舞台を俯瞰で見た私の印象を記すと…

一幕目は「ここは新橋演舞場?私は日生劇場のファミリーミュージカルを見に来ているのだろうか」というイメージ。

キラキラしたおとぎ話のような少年と少女の恋物語は、新橋演舞場より俄然日生劇場に持って行った方が映えると思ったのです。

しかし一転、二幕目になると「どどどうした!銀英伝でも始まるのかな!?」となって後、

一瞬「マリー・アントワネットを思い出す…」になって、また日生劇場に戻ります。

あんたは新橋演舞場で何を見てきたんだと思われるかもしれないけど、そんな感じの舞台でした。そんな流れがちょっと面白かった。

 

シンプルなお話と言った通り、シンプルな題材が悪いわけでは全くないのですが、

物語に少し物足りなさはあります。

個々のお芝居が素晴らしい分、そこが結構気になってしまいました。

ミュージカルはお芝居×歌の総合芸術ですが、核となる物語に太い芯がないとふわふわとしたものになってしまうと思うんです。

この舞台がストーリーを魅せたいのか、歌を聞かせたいのか、演出を魅せたいのかわかりませんが、

【舞台の重厚感】が物足りなかったように思います。

まさに「製作:松竹、演出:滝沢さん」と聞いた時によぎった不安な部分がこれでして、やっぱりなというのが正直なところ。

あっ、照明はさすがジャニーズ。綺麗でした。

 

期待以上に良かったところもあります。

まず生オケ。

客席に入った瞬間に楽器の音が聞こえてきて「よかった!生オケだ!」と安堵。めっちゃガッツポーズしました。(生オケなんて当たり前、ハードル低すぎって言わないで!)

そして女性陣の歌が素晴らしすぎる。

真彩希帆さんと新妻聖子さんの歌とお芝居がむっちゃくちゃ良いです。

なんで宝塚の娘役さんってこんなに可愛いんだろう…。

真彩さんだけでなく宝塚の娘役さんは、全世界を上げて保護すべきだと思う…。

可愛くて上手くて、ちょっとダサいプリンセスの衣装も着せ替え人形のように着こなすし最高。

新妻聖子さんはレベチです。

恥ずかしながらテレビで歌声を拝聴したことはありますが、生は初めてでして、

失礼ながら「歌は上手いけどお芝居はどうなんだろう」と疑っておりました。

大変申し訳ございませんでした!(五体投地の土下座)

上手いだけじゃなかった。

新妻さんが歌った瞬間、空間が新橋演舞場から帝国劇場にワープしました。

お芝居もとっても素敵で、なんというか…新橋演舞場で歌ってもらっていい女優さんではない。

贅沢すぎます。

初見のミュージカルではどこで拍手をするかも難しいものですが、中盤以降は女性陣の歌に関しては自然と拍手が起こっていたのが印象的です。楽曲の切れの良さもあるかもしれませんけど。

ジャニーズからは松尾くん。

彼のお芝居がとても良いですね。

バレエを軸としたダンスも綺麗で、もしダンス・ダンス・ダンスールが舞台化なんてことになったらオーディションを受けに行くといいと思います。

南座追記》

上から拝見したのだが、外向きの爪先がバレエのそれでとても綺麗でした。

立ち姿も美しいのですが、特に片膝立ちシーンの爪先の角度に「この子の身体にどれだけバレエが染みついているんだろう」と驚きました。

また台詞が滑らないのが素晴らしい。

林君や寺西君のような俳優組としてやっていける逸材だと感じました。

そしてもう一つよかったのが、ファンマナー。

さすがにロビーに出ると少々にぎやかな方もいらっしゃいましたが、客席の静かさは想像していた以上でした。

大きな拍手でキャストをねぎらいつつ、アナウンスがかかったら素直に拍手辞めて帰り支度。

普段からお芝居を見慣れている方が多いのかな?

 

 

中身の話に戻りますが、歌の部分で惜しいと思ったのが、

全体的に京本さんもそうですし、歌・お芝居含め全体的にキーの高さが目立ったので、

ひとりふたり、歌でも芝居でも低音を響かせられる俳優さんを置いたらミュージカルとして締まるのではと感じました。

歌の面ではもう一つ、とても残念なところがありまして。

それは、新妻聖子さんが演じる女王と、かつて関係のあった内海さん演じる国王のデュエットがなかったこと。

お話の流れ的に、この二人が再会したら絶対にデュエットがあるものだと思っていたし、絶対にあった方がいい演出だと思うのですが、何故なかった!

内海さん、他のシーンでは歌っていたのに…

申し訳ないけど「だったら新妻さんとデュエット出来るレベルの俳優さん連れてこいや!」と、ここはちょっと残念過ぎました。

そしてもう一つ残念だったのが、最後にある本水の演出。

少々過剰です。

終盤にして京本さんと真彩さんの面と向かっての初デュエット。

歌が聞きたいのに…肝心の歌に対してちょっと邪魔だなぁと思ってしまいました。

物語に合っていたので水の演出自体は素敵だったのですが、

水の勢いがレベル中~レベル大~レベル特大まであるとすると、「いやいや、まだ中でいい!大になるの早いって!」という感じで、おそらく舞台に近い席ほどこの現象は顕著なのでは。

本水演出がジャニーズのお家芸だとしても、もう少し歌を中心とした緩急をつけてもよかったのに…と思いました。

幕切れの水の演出はとても綺麗でしたよ!

南座追記》

舞台に近いほどと書きましたが、上の方から見た方が水うるさかった…

新橋で見た時より京本さんと真彩さんとのデュエットが良いパワーバランスで素晴らしかったので、なおさら水が気になって…

長谷川一夫先生がご存命で演出されてたら「役者なんだからお客さんに顔みせぇ!」って言われてたと思うw

本当にジャニーズの照明は最高にかっこいいんですけど、他部分がミュージカルとしては残念に感じてしまう。

でも演出として新橋演舞場と同様良かったのが『花道を使わなかったこと』。

ジャニーズってライブ基準で考えていらっしゃるからか、「えっこの席もS席なの!?」というような、演劇専用劇場で演劇を見たとこないのかと思う価格設定をしてくるじゃないですか。

個人的には松竹の劇場で花道を使ったら、1階と2階が同価格っていうのはあり得ない事なんです。

しかし流星の音色は花道を一度も使わなかった。

ジャニーズの松竹主催舞台で初めて、座席の価格設定に納得できた舞台でした。

 

 

さて本題というか、座長・京本さんについて語りたいです。

 

まずこれから観劇される方にアドバイスとしては、ニュージーズのことはいったん忘れましょう。

ニュージーズの京本大我を頭に残したまま見始めると、役柄のギャップに混乱するので、チャンネルを切り替えて見ることをオススメします。

 

今回の役どころが少年と青年の間のような役どころで、ハイトーンボイスを活かした歌声や、繊細なお芝居は健在。

人間的な弱さや細さを描きつつ、地には揺らぐことのない王族の権威を備えている。

この揺らぐことのない気品は、本当に天賦の才です。

演技の範疇では表せない、嘘のない持って生まれた、替えの利かない京本さんの大きな武器だと再確認。

そしてプラスの意味で、もう少年役はこれで見納めかもしれないとも感じました。

もちろん今後も一幕のスポット的な少年期であれば演じられると思います。

ただSixTONESという大男集団の中で華奢なイメージもある京本さんですが、単体で立たれたらとても大きいし厚い。

オーラも身体的にも京本さんに厚み=貫禄があるのです。

(ニュージーズを経てこの厚みを得たと考えると、その進化がしみじみ嬉しい)

京本さんの中性的な顔立ちやハイトーンボイスを活かすなら、今回のお役やそれこそルドルフのようなお役を宛がいたくなりますが、もうそのイメージからの卒業の時だと感じました。

二幕のとあるシーンで、強さと繊細さがせめぎ合う描写があるのですが、

そこは正に今までの京本大我の舞台人生で培った表現がギュッと詰まっているように感じて、多分全京本さんファンが好きなシーンだと思います。

そしてそのシーンを見た時に「うん、次のステップに行こう」と思う人は多いのではないでしょうか。

 

そして流星の音色での京本さんの役割が主演以外にもう一つ。

流星の音色は多くの楽曲の制作に京本さん自身が関わっています。

オリジナルミュージカルで比較対象がない上に、

そもそも京本さんの作る音楽で京本さんが歌うのですから、京本さんの表現が全て正解だと思うので、見事・素敵だったとしか言いようがありません。

実際、見事で素敵でした。

ただ私は他人が作った音楽に自身の幅を超えて挑んでいくという姿に美しさを感じる人間なので、

もっともっと高いハードルを設定しても超えられたのでは…とは感じています。

 

この流星の音色の上演が決まったのは、「舞台をやりたい」という京本さんの相談に滝沢さんが答えたという経緯があるそうです。

柔軟にスピード感を持ってステージを用意できるというのは、さすがジャニーズ。

ジャニーズって一度舞台を作ると、それを毎年とか何度も上演するじゃないですか。

流星の音色も今後、再演はあるのでしょうか?

再演があれば、どのようにブラッシュアップされていくかが楽しみですし、一度見た身としては拍手のタイミングも任せてください。

でも先述の通り京本さんも長くは演じられないお役だと思うので、早いうちに他のジャニーズに継承されていくのかな…。

何が言いたいかというと。

わたくし、京本さんやスタッフの皆さんが苦悩の末に生み出したこのステージを無下にはしないで欲しいという気持ちもありつつ、このステージに縛られすぎないで欲しいという気持ちがせめぎ合うという大変複雑な感情を抱えております。

外部に目を向ければ京本さんが目標にしている山や、ファンが見たいと思っている山が沢山あります。

今回中止となり見れなかった方々へ届けるということはどこかのタイミングで必要だと思いますし、時々で興行的な判断も必要だと思います。

しかし、もしなにかを選び取る必要が出てきたとき、事務所の都合より「京本さんの判断」が尊重されることを切に祈ります。

京本さんが選んだ道ならファンは応援するのみですので。

 

 

あーあ、真彩希帆さんがロザリーで、京本さんがオスカルで、ベルばらやらないかな~。

京本さん、共演歴から見てもほぼ雪組の人じゃないですか。

もうベルばらやろう。

 

南座追記》

京本さんって実際はそこまで喉が強くはないんでしたっけ?

新橋の時の方が声が硬かったかなと感じたのですが、今回は硬さが感じられず、それが功を奏したのか南座の声の方が落ち着いて歌が届いている気がしました。

回を重ねるごとに身体に馴染んでいったということもあるかもしれませんが。

二幕の強い歌声や芝居もドスを利かせようという力みがなく、自然の深みを感じられました。

そして真彩さんとのデュエットが本当にバランスよく素晴らしいものになっていました!

新橋の感想では正直この舞台に固執することなく次の大きなステップを期待すると書いたのですが、

私自身2回目ということでこの舞台に関しての理解度が上がっていたということもあったかもしれないけど、

南座の完成度を見て、恐ろしいことにまた再演も見たいと思っている自分がいます。

演出面や本の面でかなり大きなブラッシュアップは必要だと思うし、外部の演出家を招聘して改編もいいんじゃないかなとは感じていますけどね。

こうやって見る毎に新たな発見をさせてくれるって舞台の醍醐味ですよね。

ちゃんと舞台の醍醐味を味わわせてくれた京本さんやチームに感謝です。

 

 

 

 

 

<以下、物語の結末に一言叫びたい>

 

 

 

 

<特大ネタバレなので、これから観劇の方は回れ右>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、お前だけ消えるんかい!

リーパは竜の血筋だから消えなかったということだと思うのですが、やっぱりなんとも…。

実際だったら国際問題よ。

この後、姫の弔い合戦になりませんようにと願わずにはいられません。